17位:FC東京
監督:松橋力蔵
暫定順位:15位
成績:勝ち点「30」/得失点「-12」
今季から松橋力蔵監督を指揮官に迎え、FC東京はボールを保持する戦い方を志向している。当初は3バックをメインとし、3-4-2-1の2シャドーがなるべくボールに関与しながら戦況に合わせていく方法でJ1の強豪たちと渡り合おうとしていた。
しかし6月の中断期間までにチームは18位と降格圏に低迷。リーグ第20節・セレッソ大阪戦からは、松橋監督はより現実的な戦い方として4バックを採用。前線からのプレスとショートカウンターを狙い、マルセロ・ヒアンが先制点を奪う。この試合は結局2-2の引き分けに終わったが、プランは明確だった。
夏の移籍市場でも積極的な動きを見せ、V・ファーレン長崎からサイドアタッカーのマルコス・ギリェルメや、浦和レッズで一時代を築いた万能型DFアレクサンダー・ショルツ、Jリーグをよく知るベテラン守護神キム・スンギュらを獲得した。
ここからの捲土重来が期待されたが、第27節・京都サンガF.C.戦を観たファン・サポーターの中には、むしろ不安を募らせた人も多いのではないだろうか。
4バックのシステムは継続されたが、戦い方が不透明。0-4で敗北したこの試合、4失点のうちの2つがビルドアップからのミスだった。後ろから丁寧に繋ぎたい意思が見られる一方、ショートカウンター時にも人数をかけるなど、これまでの戦い方をミックスさせた方法を取りたかったのかもしれない。
確かにラインナップを眺めるとそれが出来そうなメンバーが揃っているが、京都の効果的なハイプレスに屈する形となった。残された試合数が多くないなか、軌道修正が上手く進まなければ最悪の結果もあり得るだろう。
とはいえ、やはり選手個々のクオリティはそれを防いで余りあるはずだ。
