18位:湘南ベルマーレ
監督:山口智
暫定順位:18位
成績:勝ち点「25」/得失点「-20」
今季序盤の湘南ベルマーレは、破竹の勢いでJ1を席巻していた。鹿島アントラーズを1-0で下すと、その後の5試合は無敗で切り抜ける。鹿島戦はポゼッションで劣るものの、チームの総走行距離とスプリント回数で上回り、中盤の奥野耕平を筆頭に明確な狙いを持った守備から多くのチャンスを作った。
鹿島戦を含めた最初の3試合はいずれもシュート本数で相手より上を行っており、自分たちの戦い方が上手くハマっていた実感もあったはずだ。ところが、5月11日に行われたリーグ第16節・東京ヴェルディ戦以来1勝もあげられていない。
今や横浜F・マリノスと勝ち点「25」で並び、得失点差でおくれをとって降格圏の18位に位置している。失点数「42」は現時点でワースト2位で、守備の改善は急務である。
だが、5月に華々しくサッカー日本代表デビューを飾ったDF鈴木淳之介が夏の移籍市場でデンマークの名門・FCコペンハーゲンに、左ウイングバックとして激しい上下運動を繰り返していた畑大雅がシント=トロイデンVVに完全移籍で加入した。
さらには昨シーズンからチームの得点源として素晴らしい活躍を続けてきた福田翔生も、デンマークのブレンビーIFへと渡った。主力が多く退団したことにより、守備だけでなく攻撃面にも大きな影響が生まれている。
湘南も戦力不足に対応すべく、浦和レッズからローンで二田理央、サンフレッチェ広島から完全移籍で松本大弥、そしてガンバ大阪から育成型期限付き移籍で中野伸哉を獲得した。
有望株を一度に海外へ放出した代償は大きいが、新戦力と若手の奮起がチームを救う未来もあり得るだろう。先述の3選手がそうだったように、湘南の歴史にはニュースターの台頭が随所に見られる。
