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Jリーグ 3か月前

一体感≒一辺倒。鹿島アントラーズに欠けているものは何か? 天皇杯完敗で浮き彫りになるピッチ上の問題【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会・準々決勝が28日に行われ、鹿島アントラーズはFC町田ゼルビアに0-3で敗れた。カップ戦はともに敗退となり、残すタイトルは大混戦の優勝争いが繰り広げられている明治安田J1リーグのみに。鬼木達監督1年目のシーズンは、強みと弱みが表裏一体となっているように見える。(取材・文:加藤健一)

 

鹿島アントラーズが立ち返るべきところは…

鹿島アントラーズ
【写真:Getty Images】

「シンプルに醜い試合でしたね。酷い試合をしてしまった」

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 鈴木優磨は試合後のミックスゾーンで、悔しさを押し殺すようにして言葉を紡いだ。

 0-3というスコア通りの完敗だった。何もかも、FC町田ゼルビアが鹿島アントラーズを上回った試合だった。

 町田が得意とするセットプレーから得点を重ね、相手のミスに漬け込む形でスーパーゴールが生まれた。ひとつひとつのゴールを取って見れば個の能力が際立っているようにも見えるが、試合を通してみれば鹿島がチームとして立ち返るべきところがどこなのかを見失っているように見えた。

 ゲームキャプテンを務める植田直通はエンドを変え、前半に鹿島サポーターに向けて攻め込むことを決めた。

 ただ、これが誤算となる。試合開始直後から強い風が吹き付け、鹿島はアゲンストの状況となり、相手のディフェンスラインの裏を狙うパスはことごとくコントロールを失っていた。

「前半はどちらかと言うと背後への狙いがあったんですけど、なかなかそこが少し一発になりすぎた。特に(向い)風の関係もありましたので」

 ここでの判断がこの試合の勝負を分けた。

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