DF：東廉太（ひがし・れんた）

【写真：Getty Images】

生年月日：2004年6月17日
所属クラブ：FC東京→ギラヴァンツ北九州
2025リーグ戦成績：9試合0得点0アシスト

　2022年2月、FC東京U-18所属の東廉太が2種登録選手としてトップチームに加わった時、ファンは190cm長身CB（センターバック）の飛躍に大きな期待を抱いたはずだ。

　だが、時が流れて東を取り巻く状況は様変わりしている。選手本人にとってもクラブ・ファンにとっても、あまり良くない方向に……。

　2022年3月にJリーグYBCルヴァンカップでトップチームデビューを果たすと、同シーズンの東は主に高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグEASTで存在感を発揮。

　恵まれた体格を活かした空中戦と対人守備の強さでFC東京U-18の最終ラインを支え、リーグ戦5位フィニッシュに大きく貢献した。

　2023シーズンからは正式にトップチームへ昇格。クラブ首脳陣やファンは、このまま東がFC東京を象徴するような選手に成長していくことを願っていたに違いない。

　しかし、2023年8月に期限付き移籍したSC相模原で膝に大怪我（左膝前十字靭帯断裂、左膝後外側支持機構損傷）を負ってしまったあたりから、東のキャリアは歯車が狂ってしまったように思える。

　同シーズンはJ3リーグで4試合しか出場できず、年が明けた2024年1月にはFC東京へ復帰。だが、復帰後も試合に絡めずに、公式戦出場ゼロのまま2024シーズンを終えている。

　今年2月にはギラヴァンツ北九州へレンタル移籍で加入。J3開幕2試合で先発フル出場を飾ったところまでは順調な船出に思われた。

　ところが、以降は控えやベンチ外が多くなり、第24節を消化した現時点での出場は9試合のみ。FC東京が育んだ逸材CBは、21歳の若さにしてキャリア停滞の危機に陥っている。