Jリーグは7月、全60クラブに関する2024年度の経営情報を開示した。これまで3月決算の柏レイソルと湘南ベルマーレを除外した状態で発表されていたが、この度改めて両クラブを含めた経営状況が明かされた。今回のランキングでは、そのなかの「入場料収入」に着目。チケット販売で最も多くの収益を得たクラブを紹介する。
10位:北海道コンサドーレ札幌
入場料収入:11億2700万円
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2024シーズンのJ1で19位となり、J2降格が決定した北海道コンサドーレ札幌だが、入場料収入では11億2700万円を記録し、リーグ全体で10位に入った。
札幌は2024シーズンのJ1で1試合平均1万7086人の観客を動員。これは2017〜2019シーズンの水準には届かなかったが、リーグ戦のチーム数が増えたことにより試合数も増加。その影響で年間の観客動員数がクラブ史上最多を更新した。
さらに、YBCルヴァンカップでホームゲーム2試合が開催されたこともあり多くの観客を集めている。
年間入場者数で見ると、札幌はJリーグ全体で14位だが、その中でトップ10入りしたのは、客単価の高さが一因だ。入場料収入を観客数で割ると、およそ3310円にのぼり、このランキングで2位の高さとなる。
ただ、入場料収入が高い一方で、「試合関連経費」が高いことも見逃せない。これはスタジアム使用料、ホームゲーム警備・運営委託費、その他ホームゲーム運営費にかかった費用で、札幌は6億6100万円を計上している。これはアルビレックス新潟に次いで2番目に高い。
札幌の本拠地「大和ハウス プレミストドーム札幌」は、全天候型の快適な観戦環境を提供する一方で、運営コストの高さが財務面に影響を与えている。収益力は高いが、それに見合ったコスト構造を抱えているのが現状だ。
J2に降格し、観客動員や収益面への影響が避けられない。戦績の巻き返しとあわせて、コストの最適化も求められるシーズンとなっていそうだ。
