7位:ヴィッセル神戸
入場料収入:13億900万円
ヴィッセル神戸は、2024年度決算で入場料収入が13億900万円だった。前年度の13億2000万円には及ばなかったが、クラブ史上2番目の高水準となった。
2023シーズンにJ1初優勝を果たした神戸は、その勢いを受けて2024年も高い注目を集めた。リーグ戦では1試合平均2万1811人を動員し、前年の2万2253人からわずかに減少したが、J1のチーム数増加によりホーム試合数が増えたことで、年間入場者数は41万4414人に。クラブ史上初の40万人超えを達成した。
さらに、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)でホームゲーム3試合を戦っており、年間の総入場者数は43万3035人に達している。
総入場者数はJリーグ全体で10位にとどまったが、客単価の高さが入場料収入を押し上げた。1人あたりの収入は約3023円で、全クラブ中3位の高水準を記録している。
この背景には、多様な価格帯のチケット戦略がある。
中でも特筆すべきは、30万円の「1day VIP ticket」。専用ラウンジや専属スタッフによる接遇など、手厚いサービスを受けられる超高額チケットで、クラブのブランド価値を反映した商品となっている。一般向けのチケット価格は維持しつつ、特典付きチケットで収益の底上げを図るスタイルが特徴だ。
こういった「おもてなし」型の収益戦略を採る一方で、「試合関連経費」は4億3800万円となっており、入場料収入に対して比較的抑えられている。ブランド価値を活かした価格戦略がうまくいっている印象だ。
