1にチーム、2に個人の松本天夢が目指すもの

「前半はなかなかボランチが前に関われない場面が多く見られている。自分はそこで違いを出せて、前の推進力とかドリブルで運べるというのは自分の強みだと思っているので、そういうところを意識して試合に入っています」

「チームである程度守備のところは言われているので、しっかりそれに則りながら。あとはプレスの強度とかスピード感を上げられた方が相手も怖いと思うので、そういうところは意識してやっています」

　チームの約束事を守り、本来の特徴である攻撃面を発揮する。勝利につなげることもできている。スキルも申し分ない。残すはそれらをより色濃くしながら、数字を残せるか。

「まずはチームが勝利して、J2・1位でJ1に昇格することを目標に。個人としては出場機会をもっと増やして、もっと結果にこだわって。自分でもチームでも上に行けるように、残り10試合やっていきたいと思います」

　まずはチーム。その後に個人。謙虚な言葉を多く発しながら、松本はピッチに立てば堂々たるプレーをみせる。ボランチであれば山口やピトゥカ、シャドーであればマテウス・ジェズスや澤田崇。どちらにしても経験豊富な選手たちに揉まれ続ける経験を1年目にしてできている。そんなルーキーイヤーを最高の形で締めくくるため、松本は常にいい競争と準備を続ける。

（取材・文：椎葉洋平）

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