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J1 3か月前

「僕たちが止まることはない」。角田涼太朗は完敗でも前を向く。横浜F・マリノスは「もう少しゴールに向かっていく怖さが欲しい」

text by 竹中愛美 photo by Getty Images

 横浜F・マリノスは9月13日、明治安田J1リーグ第29節、ホームで川崎フロンターレと対戦し、0-3で敗れた。これでマリノスはリーグ戦3試合で勝利がなく、いずれも無得点に終わった。怪我からの復帰戦となった角田涼太朗は、「僕のせいで負けてしまいました」と先制点を許した場面を悔やんだ。

横浜F・マリノス角田涼太朗が悔やんだ先制のシーン

横浜F・マリノス 角田涼太朗

【写真:Getty Images】

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 試合開始直前、角田はエンブレムに手をあて、気合を入れるかのようにゲームに臨んだ。しかし、前半の4分、その思いとは裏腹に失点につながるプレーをしてしまう。

 自陣でビルドアップを試みた際、相手を上手く剥がした角田はその後、左サイドの鈴木冬一へパスを選択したが、これがわずかに足らず。相手にカットされ、ダイレクトで通されたボールを伊藤達哉に決められてしまった。

「もう少し違う選択肢が絶対にあったはずなので、なんであの選択をしてしまったのか、自分の中で改善していかなきゃいけないです。ただ、左サイドで攻撃ができた場面も多かった試合だった。やめたら終わりなので続けていきたいと思います」と開始直後の失点を自身が招いたことを反省した。

 角田はこの敗戦の責任を一身に背負ったが、当然、角田個人の問題だけではなく、チームとして攻守においてクオリティーを上げていく必要がある。特に、攻撃の組み立ての部分は改善が必要だろう。

「もう少しゴールに向かっていく怖さがチームとして欲しいなというのは正直なところで、きょうも良い形は作ってもシュートまで行けなかった回数が多かった。結局、シュート自体もたぶん僕が覚えてる限り、キーパーの枠に飛んだのは1、2本だったかなっていう印象なので、入らないなら本当に回数を増やすしかない。もっとゴールに向かっていくプレーが1人1人から出てくればいいのかなと思います」

 さらに、具体的なゴール前へのアクションとして、「どうしても各駅停車のパスが多かった印象で前向ける時に向かなかったり、縦パスつけられるところでつけられなかったり、単純に判断ミスだったりがあったのかなと思います。もっと相手を動かしてやらないと相手は動かないので、1歩運ぶプレーだったり、1個相手をずらす動きだったり、そういうものをもっと増やしていかないといけないなと思います」と自身の見解を話した。

 降格圏の18位・湘南ベルマーレが今節敗れたことで、17位・マリノスと勝ち点は25で並んだままだが、残り9試合、いずれも勝って勝ち点を積み重ねるしか残留の道はない。

「多くの方に来ていただいて、多くの方々が楽しみにしてくれていた試合でこのような結果になってしまったのは本当に責任を感じていますし、僕がサポーターだったら失望すると思います。ただ、本当に応援してくれる人がいる限り、僕たちが止まることはないですし、また次の試合ホームなので、上を向いて立ち上がる姿を見せたいなというふうに思います」と角田はすでに前を向いて、次節を見据えていた。

(取材・文:竹中愛美)

 
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