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J2 3か月前

「自分がヒーローに…」郷家友太はあの日の涙を力に変える。人生を変えてくれたベガルタ仙台へ恩返しするために【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人

「いま帰ってもいいのか、という思いが…」

「ニアが空いているイメージがあって、そこへ走り込んでいったら本当にいいボールが来たので」

 同点に導くクロスに「会心です」と胸を張った郷家も、ゲームキャプテンを務めた菅田に続いた。

「試合後にマサくん(菅田)とも『あそこが空くよな』という話をしました。試合の流れが悪いのはわかっていたし、自分が出たときには流れを変えたい、自分がヒーローになるんだという気持ちでいました。何としても自分のゴールかアシストを求めていたので、その意味で最低限の結果を出せたと思っています」

 青森山田高校から2018シーズンに加入したJ1のヴィッセル神戸で、J1リーグ戦で108試合に出場。スペイン代表とバルセロナで一時代を築き、いまも直筆サイン入りのユニフォームを自宅に飾ってあるアンドレス・イニエスタと約4年半もの時間を共有した2022シーズンのオフに仙台へ完全移籍した。

「イニエスタの間近でプレーした時間は僕の財産であり、かけがえのない時間だと思っています」

 神戸時代をこう振り返った郷家は、仙台市に隣接する多賀城市で小学校卒業まで生まれ育った。地元・宮城県をホームタウンとする仙台への移籍を「もちろん迷いはありました」と本音を明かす。

「いま帰ってもいいのか、という思いがありましたけど、帰ってきたからにはやることはひとつですし、目標もはっきりしているクラブなので、そのために頑張ろうという気持ちで帰ってきました」

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