明治安田J1リーグ第29節、横浜F・マリノスは川崎フロンターレに0-3で敗れ、リーグ戦3試合未勝利となった。先発出場した角田涼太朗は、試合開始早々に痛恨のミスを犯し自らを厳しく責めた。今夏、特別な想いを胸に古巣復帰した背番号22は、サポーターの期待に応えるため、上を向いて戦い続ける。(取材・文:菊地正典)
「なんであの選択を…」

【写真:Getty Images】
試合終了のホイッスルを聞いて力が抜けるとすぐに、怒りが込み上げてきた。
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対象は自分自身。角田涼太朗は、ハイタッチする仲間たちの目を見られないほど、悔恨の念にかられていた。
「今日は僕のせいで負けてしまった。もっと違う選択肢があったはずなのに、なんであの選択をしてしまったのか」
試合の感想を問われた角田が「まず大きい」として挙げたのは、開始わずか4分のプレーである。
ドリブルで持ち運び、相手を1枚剥がすまでは完璧なプレーだった。しかし、その後、左サイドの井上健太に送ったパスが相手に奪われる。自身の頭上を越えるボールを受けたのは、一度かわした相手、伊藤達哉だった。試合の立ち上がりにビハインドを背負うきっかけとなる、痛恨のミスを犯してしまった。
時間はまだまだある。諦めずに勝利を目指した。持ち味の一つである最後方からのパスで何とか攻撃の形を作ろうとした。
しかし、決定機を阻止した鈴木冬一が退場すると、そのファウルで与えたPKを決められ、さらには90分を7分以上過ぎた後半アディショナルタイムにも失点を許し、0-3で敗れた。