「こういう日だからこそ」宮城天の脳裏にあったのは…
「今年はあまりそういうプレーがなかったんですけど、昔はああいう感じが何回もあった」
ずるずると引きずってしまってもおかしくはない。ただ、宮城は違った。
「もう割り切るしかない。もっとそういう細かいところもやらないといけないんですけど、こういう日もある。こういう日だからこそ、結果を残すしかないというマインドになれた」
そのマインドセットが結果につながった。10分のアディショナルタイムが掲示されて迎えた98分。得意の左サイドから細かいタッチでカットインすると、一瞬シュートコースが開けた。
「今日はチャンスが来ないかなと思っていたんですけど、アディショナルタイムも10分ありましたし、相手も10人だったので。あまり攻められていなかったですけど、1回、2回はチャンスがあって、それを決められればいいかなっていう考えではいた。一発チャンスがあれば絶対に自分で打とうと思っていた」
投入直後に続いたミスを引きずっていればシュートをふかしていたかもしれない。ただ、宮城は冷静だった。
「自分の形があるので、形に入ればチャンスになる。自信を持ってやった結果、大関(友翔)が走ってくれたり、いろんな人が関わった状態で自分がフリーになった。自分が決めたけど、周りの力もあって決められたので、いいゴールだったかなと思います」
本人が発する言葉からは攻撃の選手らしいメンタリティを感じる。例えば、4月2日の湘南戦では、自ら獲得したPKのチャンスに、キッカーとして自ら名乗り出た。