フットボールチャンネル

Jリーグ 3か月前

「自分に腹が立っています」東京ヴェルディ、平川怜は何度も叫び声をあげた。「何よりもダービーというのは…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「変化しなければいけない時だと思い…」

「自分自身も変化しなければいけない時だと思い、覚悟を決めてチャレンジしようと思いました」

 FC東京を通じて退路を断つ覚悟と決意をファン・サポーターへ届けた平川は、翌2023シーズンには熊本のキャプテンに就任。さらにリーグ戦で開幕から34戦連続フル出場を果たすなど、出場41試合で7ゴールをあげて、J2のベストイレブンに選出された軌跡がジュビロ磐田からのオファーを手繰り寄せた。

 迎えた昨シーズン。出場26試合、プレータイム1561分とJ1におけるキャリアハイの数字を残した平川だったが、磐田は最終節でJ2への降格が決まった。直後に届いたのがヴェルディのオファーだった。

「J1でプレーしたいという思いが強かったところへ、ヴェルディからオファーをもらいました。その期待に応えたかったですし、自分自身、もっともっと成長して、いい選手になりたいと思ってきました」

 長い年月をかけて、自分のなかでようやく膨らみつつあったJ1での大きな手応えをヴェルディで継続させていく。平川の決断は同時に、古巣・FC東京との東京ダービーという特別な一戦をも手繰り寄せた。

 磐田時代もFC東京とは2度対戦して1勝1分けの結果を残し、平川自身も2試合ともに先発している。それでも緑色のユニフォームに袖を通し、味の素スタジアムでFC東京と対峙する一戦は特別だった。終了間際に喫した失点で引き分けた4月2日の第8節後。フル出場した平川はこんな言葉を残している。

1 2 3 4 5 6

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!