J1リーグ8回、天皇杯5回、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)1回などの優勝を誇る鹿島アントラーズ。そんな「常勝軍団」が歴史を築き上げていく中で、下部組織出身選手たちの輝きは欠かせなかった。今回は厳選した鹿島アカデミーの「最高傑作」たちを紹介する。(ホームグロウン選手が選出対象。在籍期間、通算成績はデータサイト『transfermarkt』を参考)[5/6ページ]
DF:町田浩樹(まちだ・こうき)
生年月日:1997年8月25日
在籍期間:2016年2月〜2023年6月
通算成績:116試合8得点3アシスト
日本のゴールを守る門番へと成長した町田浩樹は、鹿島アントラーズユース時代からその才能に注目が集まっていた。
茨城県で生まれた町田は、2015年に鹿島ユースのプレミアリーグEASTと高円宮杯U-18サッカーリーグチャンピオンシップ制覇に大きく貢献。
守備の要としてクラブに初の栄冠をもたらすと、その翌年、トップチームへの正式昇格を果たしている。
将来有望な若手CBとして大きな期待を受けていた町田だったが、プロ入り当初は試練続きだった。
2016シーズンは公式戦の出場がわずか2試合に留まると、翌2017シーズンは大きな悲劇が。
5月に行われた第12節の川崎フロンターレ戦で「右膝前十字靭帯損傷」の怪我を負い、ほぼ1年間戦列を離れることになってしまった。
失った前シーズンを挽回したい2018シーズンも満足いくプレータイムを確保できず。苦しい3シーズンとなった。
しかしながら、昌子源が退団したことも影響して2019シーズンからは出場機会が大幅に増加。2021シーズンにはリーグ戦34試合に出場と主力に完全定着し、DFながら5得点もマークした。
大きな自信を掴んだ町田は、2022年のウィンタートランスファーでユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)へのレンタル移籍を決断する。
2023年3月には同クラブへ完全移籍することが発表され、不動のレギュラーに。2023/24シーズンには110年ぶりのリーグカップ制覇、昨季は90年ぶりのリーグ優勝に貢献し、歴史にその名を残した。
そして今季、ついに5大リーグへ挑戦。ドイツのホッフェンハイムを新天地に選んだ。現在はケガにより離脱中だが、鹿島時代もそうした試練を乗り越えただけに、心配はない。
身長190cmの恵まれたフィジカルを活かした力強い守備、そして左利きという特徴は、数多のタレントが揃う日本代表の中でも唯一無二の魅力を放っている。
文句なしの鹿島アカデミー最高傑作だ。
