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Jリーグ 2か月前

「下を向かないで、田代さん」裏天王山で敗れたアルビレックス新潟、田代琉我の心を揺さぶった主審の言葉。「少し前向きになれた」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「常に背中を押されてプレーできている状況に本当に感謝」

「毎試合、毎試合、本当に多くのファン・サポーターの方々に来ていただいて、僕個人としてもチームとしても常に背中を押されてプレーできている状況に本当に感謝しています。だからこそ、アルビレックスに対する熱い思いをあらためてぶつけてもらったなかで、次の試合は勝てるように……必ず勝ちます」

 痛恨の黒星とともに、17位で残留圏をキープしたマリノスとの勝ち点差は8ポイントに広がった。得失点差でも大きく後塵を拝している。残りは8試合。状況は厳しさを増したが、田代は努めて前を向く。

「自分個人としても無失点で終わらなきゃいけない試合でしたし、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、だからといって下を向いていても意味がない。可能性がある限り、残留を成し遂げるために一人ひとりがもっと意識を高くもっていけるように、自分も練習から周りにいい影響を与えていきたい」

 横浜FC戦から中2日の23日には、ホームに名古屋グランパスを迎える第31節が待つ。3カ月以上も遠ざかっている勝利をもぎ取るために。背中越しに響いたレフェリーの言葉を金言にすえながら、指先をボールがかすめた感覚をシュートストップに変える決意を抱く田代が新潟のゴールマウスを死守していく。

(取材・文:藤江直人)

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【了】

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