「今日はそこをうまく突けた」
反応したのはレオ・セアラ。セレッソの西尾隆矢の中途半端な立ち位置を見逃さずに背後を取り、右足を一閃。この2点目は相手を奈落の底に突き落とすのに十分すぎる一発だった。
68分には、投入されたばかりのチャヴリッチと松村優太が3点目を演出する。
中盤でボールを奪った知念からパスを受けた背番号77の助っ人FWが左からドリブルで持ち込み、鋭い折り返しを入れ、ここに右から松村が飛び込んで左足を振り抜いたのだ。まさに電光石火の一撃であり、このあたりの試合巧者ぶりが鹿島らしさだ。
「2点目、3点目が入ったら、セレッソは個人個人でもバラバラになってきた。そうなると『次はどこが空く』っていうのが感じられるようになる。今日はそこをうまく突けたと思います」と後半45分間の出場で流れを一気に引き寄せ、3−1の勝利を呼び込んだエース・鈴木優磨はしてやったりの表情を浮かべた。
やはりこの男がいるかいないかで鹿島の戦いはガラリと変わる。この日は“ジョーカー・優磨”という鬼木采配がズバリ的中し、鹿島は3連勝。勝ち点を61に伸ばし、首位固めをしてみせた。