明治安田J2リーグは8試合を残すところとなった。J1昇格争いが混沌を極める同リーグで、大きなチャンスがあるのはどのクラブか。今回はJ2クラブの中で、J1昇格の可能性が高いクラブをランキング形式で紹介する。※各データは『transfermarkt』を参照。［5/5ページ］

1位：V・ファーレン長崎

2025 J2リーグ順位：2位
2025 J2リーグ成績：15勝10分5敗（勝ち点55）

　V・ファーレン長崎は、2021年以来となるJ1昇格を射程に捉えている。

　長崎は冬に元サッカー日本代表の山口蛍が加入するなど戦力を整え、開幕前から昇格候補に挙げられていた。

　しかし、序盤は低迷し、一時は10位に後退。6月に下平隆宏監督を解任し、クラブの代表取締役だった高木琢也が指揮を執ると、チームは一変した。

　高木監督就任初戦のロアッソ熊本戦以降、チームはリーグ戦11試合を戦い、8勝3分無敗という見事な成績を残しており、すでに勝ち点では首位の水戸ホーリーホックに並んだ。

　特筆すべきは、8勝すべてが1点差での勝利という点だ。接戦をものにする勝負強さは、昇格争いの大きな武器となっている。

　夏の補強も盤石だった。

　すでに戦力は充実していたが、東京ヴェルディから翁長聖、サントスFC（ブラジル）からディエゴ・ピトゥカが加入し、さらに強化。

　翁長はヴェルディで主力として活躍していたにもかかわらず、古巣をJ1昇格に導くために戻ってきて、フルタイム出場を続けている。

　J1経験のあるベテランの加入は、クラブが今シーズンをJ1昇格の「勝負の年」と位置づけている証と言えるだろう。

　第30節・富山戦の引き分けで連勝は止まったものの、後半戦の勢いはリーグ随一。

　第20節から第30節までの平均勝ち点は2.45で、全クラブ唯一の2.0超えを記録している。このペースを維持できれば、長崎は昇格のみならず優勝の最有力候補となる。

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