Jリーグで3度の優勝を誇るサンフレッチェ広島では、これまで数多くの選手がプレーしてきた。その中で、最も市場価値が高かった“スター”は誰なのか。広島在籍時の市場価値が高かった選手上位5名を紹介する。(金額やデータは「transfermarkt」参照)[2/5]
戸田和幸(元日本代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1977年12月30日
クラブ在籍時の最高市場価値:200万ユーロ(約3.4億円)
市場価値記録日:2006年1月1日
サンフレッチェ広島において4番目に市場価値が高かったのは、元日本代表MFの戸田和幸だ。
印象的な赤髪のモヒカンで臨んだ2002年FIFAワールドカップ(W杯)日韓大会では全4試合にフル出場し、その活躍で市場価値は一気に200万ユーロ(約3.4億円)へと到達した。
その後、トッテナム・ホットスパーやADOデン・ハーグといった欧州クラブでプレーするも、本領発揮には至らず、2004年にはJリーグ復帰。広島にやってきたのは2006年のことだ。
国際舞台を知る戸田の存在は、当時若手主体だった広島にとって精神的支柱として大きく、1年目からスタメンに定着。シーズン途中から就任したミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで、3バックの一角を任された。
翌年も中心選手として31試合に出場したが、チームは2度の5連敗を喫するなど不振に陥り、最終的に16位でシーズンを終了。京都パープルサンガとの入れ替え戦に敗れてJ2降格が決まった。
戸田はチームに残留してボランチでのポジション争いに挑んだものの、ペトロヴィッチ監督の元で急成長を遂げた青山敏弘や森崎和幸の壁を越えられず、出場はわずか7分にとどまった。
そして2008年6月、ジェフユナイテッド千葉へ移籍する決断を下した。
広島での在籍期間は2年半ほどと短く、市場価値も下降傾向ではあったが、その豊富な経験は若手にとって大きな財産となったに違いない。
現在はサッカー解説者として高い人気を誇るが、現役時代からすでにその言語化能力の片鱗を見せていたのかもしれない。