「別にミドルシュートが得意というわけじゃ…」

　J1優勝争いで一歩後退したのは確かだが、柏にはYBCルヴァンカップ（ルヴァン杯）も残されている。ルヴァン杯というのは、杉岡が湘南ベルマーレ時代の2018年に自らの豪快ミドル弾でタイトルをもぎ取った大会である。

「別にミドルシュートが得意というわけじゃないんですけど（笑）、あの決勝のゴール含め、プロデビューして3〜4年くらいは勢いで入ったシュートが何点かありました。そういうイメージを持たれている人も多いと思いますけど、それは自分にもありますね。

　今のポジション的にも数字や結果につながるプレーを増やしたいですし、今の柏は誰か1人、スーパーなストライカーがいるチームじゃない。いろんな選手が関わって点を取っていくスタイルだと思うんで、ゴールという結果ももっともっと求めていきたいです」

　杉岡は4試合未勝利のチームに白星をもたらす存在になろうと改めて誓っていた。

　最終ラインの一角として失点しない守りを見せるのはもちろんだが、彼には類まれな左足の迫力がある。それを生かさなければもったいない。

　9月の停滞・苦境を乗り越え、10月から再浮上できるように、今一度、切り替えていってほしいものである。

（取材・文：元川悦子）

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