「もっと決定的な仕事ができないと」悔しさを口にしながら、前を向く「次はね…」
それはマーカーに付かれていたとしてもターンで剥がせる自信があるから。相手のプレッシャーの中でも慌てることなくボールを引き受け、見るものを唸らせる個人技で前を向く。足元でピタリと止めるトラップと共に、今のコンディションの良さが伝わるプレーぶりだった。
そうやってボールコントロールに対する絶対的な自信を覗かせるだけに「もっと決定的な仕事ができないといけないと思う」と悔しさを口にした。
京都戦では直接FKで惜しい場面を作っている。74分の場面で、京都の壁の状態を見つつ、三浦颯太との話し合いの末にFKを蹴り、ゴールに肉薄するシュートを放っている。
可能性を感じた惜しいFKではあったが、枠を外れていたこともあり「決めきれなかったので、まあ練習するしかないなと思います」と残念がった。そして奪えなかった追加点と共に今後の課題となった。
「2点目が取れないと、今日のような(結果になる)。やっぱりそこを確実に決めきる所っていうのは、大事かなと思います」
引き分けた京都戦に続き、中3日で迎えるのは柏とのルヴァンカップ準決勝の2連戦だ。
「次はね、ちゃんと仕留めてくる、急所を刺し込んでくるチームなので」
そう柏を評する脇坂は、京都戦で得た教訓を生かせるだろうか。チームに前向きの力を与えられる存在なだけに、その働きがチームの結果を左右することになる。
(取材・文:江藤高志)
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