フットボールチャンネル

J1 2か月前

「馬鹿真面目すぎた」鹿島アントラーズは「教科書通りの分かりやすいサッカー」ガンバ大阪の術中にはまった原因【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

どう解決策を見つけていくか。気づけばガンバ大阪の術中に

「Jリーグで5枚を使っているチームは多いですし、前プレ(前線からのプレス)のやり方も何回もやってきている。でも、やり方云々じゃないところで後手を踏んだ」

 サンフレッチェ広島、アビスパ福岡、湘南ベルマーレ、名古屋グランパス……。3バックを愛用するチームは多い。

 想定していなかった5バックだったから勝てませんでしたと言うのであれば、優勝は難しいだろう。想定していなかった5バックに対して、ピッチ上でどう解決策を見つけていくかが試された。

 立ち上がりから試行錯誤は続いた。FW鈴木優磨が右サイドに開いて、左ウイングバックの黒川圭介と競り、右サイドハーフのチャヴリッチが内側で左センターバックの福岡将太を引き出す。

 そんな狙いも見られたが、ガンバはマークの受け渡しが的確で、鹿島のアタッカー陣にスペースを与えなかった。

 ガンバにとってみれば、AFCチャンピオンズリーグ2のタイ遠征から中2日と言うことを考えれば、メンバーを変えながら敵地で首位相手に勝ち点を持ち帰るという結果自体は上出来だったはずだ。

 敵将のダニエル・ポヤトス監督は「残念な気持ちが正直なところ」と連勝が5で止まったことに悔しさを滲ませながらも、「前半はしっかり自分たちが思い描いたとおりにゲームが進んだ」と狙い通りだったことを示唆した。

「前半は自分たちの疲労をコントロールすることもできました。両局面をコントロールできたことが非常に良かった」

 ガンバがコントロールしていた。つまり、鹿島はガンバの術中に少なからずはまっていたことになる。

 濃野はこう語る。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!