「改めてGKの力はすごいと…」
「相手のカウンターには警戒していたので、リスク管理のところをもっと徹底してやれればよかったと思います」と悔しさを滲ませた。
その後も千葉の選手たちはゴールネットを揺らそうとエリア内外からシュートを放つが、スコアを動かすことが出来ないまま時間は経過。前半と後半の決定機を決めた長崎に軍配が上がった。
0-2で敗れたものの、若原は「背中で感じるサポーターの声援は大きいものでした。“やってやるぞ”という気持ちになれたので、それに応えられなかったことが悔しいです」と語り、「しっかり(試合に)入れたと思いますし、落ち着いてビルドアップもできました。あと会場の雰囲気は練習試合と違うので、それを感じられて良かった」と手応えを口にする。
結果的に相手の倍以上となる27本ものシュートを打ったが、すべてが空砲となった。若原は潮目が変わった要因を次のように言う。
「相手の後藤さんが止めていた。そういったことが試合の流れを変える。それを後ろから見てましたし、改めてGKの力はすごいと感じました」。
そして「GKがあれだけ止めると(チームも)勇気づけられる。1つのプレーで良い方にも悪い方にも、もっていくのがGKなので、後藤さんが良い方にもっていったと思います」と、同じくゴールを守る者として長崎の守護神を称えた。
悔しい敗戦となったが、それでもまだ6試合ある。次節は首位・水戸ホーリーホックとの直接対決が待っている。
「誰が出ると決まっている訳ではないので、練習からアピールをして、自分も持ち味を出していきたい。誰が出ても勝ち点3を持って帰ってこられれば一番いいですし、それが僕であればベスト。いい準備をしたいと思います」
遅ればせながら若原の2025シーズンがスタートした。応援してくれる人のために、何よりJ1昇格を成し遂げるために背番号35はゴールマウスを守っていく。
(取材・文:石田達也)
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