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Jリーグ 2か月前

「チームメートは僕を信じてくれていた」停滞する鹿島アントラーズを変えた荒木遼太郎効果。「決して自信を失ったわけじゃ…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分たちがどうやって勝ってきたかをもう一度…」

「もっと全員がスペースを取りに行く動きと足元の動きを味方同士を見ながらやらなければいけなかった。それに今日は攻守の切り替えが特に遅かった。自分たちがどうやって勝ってきたかをもう一度、見つめ直さなきゃいけない」と三竿健斗も反省の弁を口にした。

 迎えた後半。スコアが0−0のまま動かないことを踏まえ、鬼木監督は持ち駒を次々と投入。後半の飲水タイム後の27分には名古屋戦で驚異の2発を叩き出した18歳・徳田誉らを3枚替え。さらにラスト10分を切ったところでエース・鈴木優磨に代えて、荒木遼太郎を送り出すという決断を下したのだ。

 荒木はレンタルで赴いた昨季のFC東京で7ゴールを奪い、2024年夏のパリ五輪にも参戦したアタッカー。鹿島2年目の2021年にも2桁ゴールを叩き出し、森保一監督率いるサッカー日本代表の国内組合宿にも呼ばれたこともある。

 それだけの逸材を鬼木監督も使いこなそうと、今季の始動時からさまざまなトライを実施。最初は川崎の家長昭博のように右サイドに置いて、そこからフリーマン的に動きながら、攻撃に変化をつける仕事を託そうとした。

 本人もその役割を遂行すべく奮闘したが、序盤数試合は思うように機能しなかった。そこで指揮官が小池龍太をこのポジションに置いたところ、見事にハマり、荒木の右サイド起用は徐々に少なくなっていった。

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