「常に自分と向き合いながら…」
その後、荒木は4〜5月は一番得意なトップ下で使われるようになったが、6月に入るとケガもあって長期欠場を余儀なくされる。
そして8月10日のFC東京戦で久しぶりに右サイドでスタメンに抜擢され、チームは勝利したものの、この試合を最後に彼は6試合もベンチ外を強いられたのだ。
「その間は特にケガはなかった。自分のやるべきことを練習でやろうと思って、常に自分と向き合いながらやっていました。出れない時期は多少、悔しい思いをしたかもしれないけど、決して自信を失ったわけじゃなかった。
自分はパフォーマンスを出せているし、コンディションも悪くないと思っていたので、ネガティブにはなりすぎませんでした」と本人は強気のマインドを持ち続けていたという。
鬼木監督にしても、鈴木優磨に代えるというのは「勝負を決めてこい」というメッセージだったに違いない。それを荒木自身もしっかりと受け止めたはず。
「トップ下の荒木にどんどんボールを預けてゴールに絡む仕事をしてもらう」というのは、三竿や知念慶ら後ろの選手たちの共通認識でもあった。