鹿島アントラーズは、これまで数多くのタイトルを獲得してきたJリーグ屈指の名門クラブである。「常勝軍団」と呼ばれ、黄金期を築いた彼らの歴史の中で、特に強さを発揮したシーズンはいつだったのだろうか。今回は「強い鹿島」を体現したシーズンをフォーメーションとともに紹介する。[4/5ページ]
2016シーズン
監督:石井正忠
主な獲得タイトル:Jリーグ優勝、天皇杯優勝
2016シーズンは、鹿島アントラーズが王座奪還を果たした特別な年だ。また、国内だけでなく、世界中に鹿島の名が知れ渡ったシーズンでもある。
鹿島はリーグの1stステージで最高の船出を見せた。
就任2年目となる石井正忠監督の下でチームは成熟が進み、序盤から安定して勝ち点を奪取。堅牢な守備をベースに、素早いトランジションを活かした攻撃を展開し、12勝3分2敗という好成績で1stステージ優勝を達成した。
しかし、2ndステージは一転して不振に陥る。6勝2分9敗と大きくつまずき、ステージ順位は11位で終了した。
特に最終盤の大宮アルディージャ戦からの4連敗は攻守両面に課題を残し、総合優勝に暗雲が立ち込めた。
それでも、チャンピオンシップではその粘り強さを発揮し、準決勝では川崎フロンターレを撃破。浦和レッズとの決勝では初戦こそ0-1で敗れたものの、第2戦は2-1で勝利し、アウェイゴールルールで年間優勝を掴み取った。
コンスタントにタイトルを獲得している鹿島だが、このリーグ優勝は実に7年ぶりのもの。悔しさの残るシーズンが続き、遠ざかっていた王座に再び返り咲いた。
また、冒頭で述べたように、このシーズンは世界に鹿島の強さをアピールした年でもある。
開催国王者として、鹿島はFIFAクラブワールドカップに挑戦。南米王者アトレティコ・ナシオナルを破って決勝に進出し、クリスティアーノ・ロナウド擁するレアル・マドリードと激突した。
その決勝戦ではC・ロナウドにハットトリックを許すなど2-4と敗れたが、アジア勢初となる準優勝に輝いている。
●基本フォーメーション
▽GK
曽ヶ端準
▽DF
西大伍
植田直通
昌子源
山本脩斗
▽MF
遠藤康
永木亮太
小笠原満男
柴崎岳
▽FW
金崎夢生
土居聖真
