オリジナル10の一員として長い歴史を誇る浦和レッズは、国内で数々のタイトルを獲得し、アジアでも3度頂点に立ったビッグクラブだ。しかし、その歴史の中で、“天敵”と呼ぶべき宿敵が存在する。今回は、浦和戦で最も得点を奪った選手をランキング形式で紹介する。※ゴール数で並んだ場合はアシスト数を加算する[2/5ページ]
4位:佐藤寿人(さとう・ひさと)
【写真:Getty Images】
生年月日:1982年3月12日
主な所属クラブ:サンフレッチェ広島、ジェフユナイテッド市原・千葉
Jリーグ通算成績:560試合220ゴール38アシスト
対浦和レッズ通算成績:30試合12ゴール1アシスト
浦和レッズがホームタウンとする、さいたま市からほど近い春日部市出身の佐藤寿人は、地元クラブを相手にキャリアを通して抜群の相性を誇った。
浦和戦で挙げた通算12得点のうち、実に10得点をマークしたのが、長年エースとして君臨したサンフレッチェ広島時代である。当時の彼は、浦和にとってはまさに天敵と呼ぶべき存在だった。
広島の選手として初めて浦和からゴールを奪ったのは、2005年のJ1リーグ第24節。この試合で佐藤は圧巻のハットトリックを達成し、自らの名を全国に知らしめた。
試合はシーソーゲームの末に3−4で敗戦を喫し、勝利こそ逃したものの、浦和守備陣に強烈な印象を刻みつけた。
その後も佐藤と浦和との相性は抜群だったが、当時の広島は浦和を苦手とする傾向が強く、同選手のゴールが勝利に結びつかないことも少なくなかった。
転機となったのは、クラブが初優勝を果たした2012年シーズンだ。森保一監督が新指揮官に就任した広島は、ホーム開幕戦で浦和と激突。佐藤の一撃が決勝点となり、チームは勢いそのままにリーグ制覇への道を駆け上がっていった。
生まれ故郷に拠点を構えるクラブを相手に燃え、幾度となくゴールネットを揺らした佐藤の姿は、浦和の選手のみならず、サポーターにとっても常に脅威となる存在であった。