「オリジナル10」としてJリーグで戦い、数々のタイトルを勝ち取ってきた関西の名門、ガンバ大阪。何度も黄金期を築いてきた同クラブの歴史で、最も強さを発揮したシーズンはいつになるのだろうか。今回は、圧倒的な成績を残したチームを、当時のフォーメーションとともに振り返る。[5/5ページ]
2020シーズン

ガンバ大阪、2020シーズンの基本フォーメーション
監督:宮本恒靖
主な成績:リーグ2位、天皇杯準優勝
2020年のガンバ大阪は、試合巧者ぶりが目立つシーズンとなった。
2014年の国内3冠、2015年の天皇杯連覇という栄光から一転、2016シーズン以降はタイトルから遠ざかっていた。
2018年にはレヴィ―・クルピが成績不振により監督を解任される事態に陥り、強かったガンバは次第に過去のものへと変化していた。
クルピの後任には、ガンバを長年支えたレジェンドである宮本恒靖が就任。
2018年、2019年はともに浮き沈みの激しいシーズンで、上位に食い込むことは出来なかったが、宇佐美貴史やパトリックといったタイトルを知る選手や、井手口陽介を呼び戻し、確実に戦力を確保した。
これが実を結んだのが2020シーズンだった。
この年は、世界中に蔓延した新型コロナウイルスの影響で、第2節が7月からとなるイレギュラーなシーズンだったが、チームは粘り強く戦い続ける。
「堅守速攻」を軸とした現実的かつ組織的なサッカーで、久しぶりにリーグ2位とAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内に滑り込む躍進を果たした。
この年のガンバは、かなり奇妙な成績をしている。
ゴール数(46得点)、失点数(42得点)ともにリーグの中でもとび抜けた数字ではなく、得失点もわずか+4。にもかかわらず、リーグ20勝を達成している。
これは接戦時の異常な強さが要因だろう。この年のガンバは1点差ゲームで16勝3敗とすさまじい成績を叩き出している。
さらに、アウェイでの勝率も優れていた。
アウェイ17戦で、ガンバは12勝3分2敗の成績を叩き出した。これは、同年圧倒的な強さで優勝した川崎フロンターレをもしのぐ成績である。
リーグ戦だけでなく、天皇杯でもガンバは好成績を残した。
決勝こそ川崎フロンターレの前に力及ばず敗れたものの、シーズンを通して安定して強いチームだったといえるはずだ。
●基本フォーメーション
▽GK
東口順昭
▽DF
キム・ヨングォン
三浦弦太
高尾瑠
藤春廣輝
▽MF
山本悠樹
井手口陽介
倉田秋
小野瀬康介
▽FW
アデミウソン
宇佐美貴史
【関連記事】
禁断の後出し!? J1リーグ順位予想1〜5位【2025シーズン】
あまりにガラガラ…。Jリーグ収容率ワーストランキング1〜5位【2025シーズン】
200人以上に聞いた! Jリーグ、チャントが最高なクラブランキング1〜5位
【了】