1日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ決勝で見事に勝利を収め、クラブ史上5つ目のタイトルを手にしたサンフレッチェ広島。新スタジアムの開業によって資金力が向上し、過去に例を見ない大型補強を敢行した今季、存在感を放った選手たちを紹介する。※成績は11月7日時点。[2/5ページ]
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4位:木下康介(きのした・こうすけ)

【写真:Getty Images】
生年月日:1994年10月3日
今季のリーグ戦成績:17試合4得点2アシスト(サンフレッチェ広島)
今年6月、柏レイソルから完全移籍でサンフレッチェ広島に加入した木下康介は、手薄だったセンターフォワード問題を解決するキーマンとして存在感を放っている。
今シーズン開幕直前、主軸として期待されていたゴンサロ・パシエンシアが退団。最前線を本職とする選手がジャーメイン良のみという緊急事態に陥った。
ミヒャエル・スキッべ監督は、加藤陸次樹や越道草太といった本職ではないアタッカーを配置し、流動的な起用でやりくりしていたものの、補強は急務となっていた。
そんな中で加入した木下は、チームに明確な変化をもたらす。
高さを活かした空中戦の強さに加え、足元の技術や味方を活かすポストワークにも優れる万能型ストライカーは、前線での起点となり、広島の攻撃を活性化させる存在として加入直後からチームにフィットした。
実際、ここまで公式戦で7ゴールを記録。昨シーズン、残留争いに巻き込まれた柏で10ゴールを挙げた決定力を、広島でも存分に発揮している。
先日行われたJリーグYBCルヴァンカップ決勝でも先発出場を果たすと、古巣相手に献身的なプレーを見せ、チームに安定感をもたらした。
得点こそなかったものの、彼の働きなくして広島のタイトル獲得はなかったと言っていいだろう。
加入からわずか半年あまりで、チームに不可欠な存在となった木下。広島の攻撃の軸として、背番号17の価値は今後ますます高まっていくだろう。