目下、J1リーグで優勝争いを演じる鹿島アントラーズ。今季開幕前に的確な補強を行い、夏の移籍市場でも積極的な動きを見せた。2016年以来のリーグ制覇に向けて、本気度の高さが窺える。今回は、優勝争いの原動力となっている補強選手をランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
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3位:キム・テヒョン
生年月日:2000年9月17日
今季のリーグ戦成績:28試合0得点1アシスト
鹿島アントラーズの守備の柱、関川郁万の長期離脱が致命傷に至らずに済んでいるのは、キム・テヒョンの存在が大きい。
今季開幕前にサガン鳥栖から加入した韓国代表DFは、鹿島のゴール前を強固にする。
移籍直後の同選手の出番はそう多くなかった。
開幕13試合での彼の合計出場時間はわずか17分。試合終了間際のクローザーとしての役割が大半で、長くとも5分前後のプレータイムだった。
だが5月2日に行われたJ1第14節・FC町田ゼルビア戦で関川が左膝複合靱帯損傷の大怪我を負うと、以降はキム・テヒョンが先発に名を連ねている。
関川の復帰が待たれる中で、25歳のDFは完璧に穴を埋めてみせた。
その一月後には左SBの安西幸輝も怪我で離脱したことにより、盤石と見られていたDFラインの左サイドを新顔で固める必要性も生じた。
途中加入の小川諒也と共に、関係性をイチから構築することを迫られたのだ。
暑さが厳しい夏の間は難しい時間を過ごしたが、1-0で勝利したJ1第30節・浦和レッズ戦あたりから安定感が見え始める。
守備時には地上と空中の両方で強さを見せ、攻撃時には積極的にビルドアップに関与する。
直近に行われた第36節・横浜FC戦では相手のロングボールを何度もはね返し、二次攻撃も防いだ。
ロングスローからの混戦を決められてしまったのは反省点だが、それ以上の失点を喫さず、2-1で勝ち切ったところは評価されるべきだろう。
そしてこのあと行われたインターナショナルウィークでは、韓国代表として2試合でピッチに立った。
11月14日のボリビア代表戦ではソン・フンミンやキム・ミンジェ、イ・ガンインらスター選手らと共にスタメン起用されている。
このまま鹿島がJ1を制覇した場合、キム・テヒョンの台頭は確実に好意的な評価を受けるだろう。
