鹿島アントラーズのリーグ優勝に貢献した選手たちにフォーカスを当て、今季中に行ったいくつもの取材の中で得た選手や関係者の証言から振り返る連載をスタート。第1回となる今回は、自己最多のリーグ戦31試合に出場した舩橋佑を取り上げ、アカデミー出身の23歳が飛躍した理由に迫る。(取材・文:加藤健一)[2/2ページ]
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「僕もそういう選手になりたい」「自分が優勝させたって思わせるぐらい」
優勝して仲間たちが喜ぶ景色を見ながら、同時に自分の未熟さも見つめる――その経験は来季への力に変わろうとしている。
鹿島がJリーグと天皇杯の2冠に輝き、FIFAクラブワールドカップで準優勝に輝いた2016シーズン、柴崎は24歳だった。来夏、舩橋は24歳となってちょうど秋春制のシーズンの開幕を迎えることになる。
憧れてきた柴崎岳と同じポジションに立つことは、自分の立ち位置を強く意識させた。「負けないようにやりたい」。その言葉には、歴史をつないできた先輩たちへの敬意と、自分もその一員になりたいという願いが込められている。
「岳君や植田君のように、鹿島で歴史のある人がチームを引っ張っていってくれたのは間違いない事実だと思う。僕たちもそれを見習って、若い奴らがしっかりやっていこうというのもあった」
クラブを受け継いでいく責任は、アカデミー出身の舩橋にとって大きな意味を持つものだ。「アカデミーの選手の以上はやっぱりそれを引き継ぐべきだと思うし、僕もそういう選手になりたい」という強い思いを胸に、鹿島を代表する選手になるために決意を新たにした。
「もっと自分を成長させて、自分が優勝させたって思わせるぐらい自分の力つけてやっていきたい」
舩橋を筆頭に、今季は若い選手の台頭が目立ったシーズンでもあった。次回も、取材をしていくなかで印象的だった選手を取り上げていく。
(取材・文:加藤健一)
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