2025明治安田J1リーグは、鹿島アントラーズの優勝に終わった。9年ぶりのリーグタイトル奪取に関して、多くの選手が関わった。本稿では、明確な結果を出した攻撃陣やベストイレブン当確の早川友基や植田直通のほかに、チームの立役者となった実力者をランキング形式で紹介する。※情報は12月10日時点[3/5ページ]
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3位:松村優太(まつむら・ゆうた)
生年月日:2001年4月13日(24歳)
2025年リーグ成績:38試合3得点6アシスト
東京ヴェルディへのレンタル移籍から鹿島アントラーズへ復帰した松村優太。今季は途中出場が大半だったが、J1リーグ全38試合でピッチに立った。
今季リーグ戦3得点6アシストという結果からも分かるように、ジョーカーとしての役割をきっちり果たした。
特にシーズン後半戦における彼の活躍は、間違いなく鹿島の原動力となっていた。
今季のハイライトのひとつであるJ1第24節・柏レイソル戦。3-2で勝利したこの試合で、鹿島は2点先制しながら追いつかれている。
58分から途中出場した松村は、得意のドリブルや激しい上下運動で相手を揺さぶった。そして後半アディショナルタイムに、相手のパスミスを拾って決勝弾を奪っている。
このシーンは柏のビルドアップの綻びから生まれたものだが、実はミスが生じる前から松村は相手GKに向かって走っている。
その意識の高さによってもたらされた結果とも言えるだろう。
同試合に限らず、4-0で勝利した第32節・名古屋グランパス戦でも彼のハイプレスは効いていた。
後半アディショナルタイムにチームの4点目を決めた徳田誉のファインゴールは称えられるべきだが、その起点となったのは松村の激しいプレスだ。
スタメン起用された最終節の横浜・マリノス戦に至っては、さながらこの日からシーズンが開幕したようなキレを見せている。
攻守に躍動すると、57分には右のポケットに走り込んでパスを引き出し、レオ・セアラにクロスを送ってアシストを記録した。
重要な局面で違いを作ったスピードスターは来年4月で25歳。若手の域を脱する頃だが、寄せられる期待に応えられそうだ。

