2025明治安田J1リーグは、鹿島アントラーズの優勝に終わった。9年ぶりのリーグタイトル奪取に関して、多くの選手が関わった。本稿では、明確な結果を出した攻撃陣やベストイレブン当確の早川友基や植田直通のほかに、チームの立役者となった実力者をランキング形式で紹介する。※情報は12月10日時点[4/5ページ]
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2位:キム・テヒョン
生年月日:2000年9月17日(25歳)
2025年リーグ成績:30試合0得点1アシスト
今季の鹿島アントラーズは深刻なトラブルに見舞われた。
関川郁万が左膝複合靱帯損傷、安西幸輝が左ひざ前十字じん帯損傷で立て続けに長期離脱。シーズン前半に最終ラインの要を2人も失った。
その状況を救ったひとりが、今季開幕前にサガン鳥栖から完全移籍で加入したキム・テヒョンである。
転機が訪れたのはJ1リーグ第14節・FC町田ゼルビア戦。負傷の関川に代わって20分からピッチに入った背番号「3」は、急な出番にも難なく対応し、空中戦で強さを見せ、クロスやロングフィードを何度もはじき返した。
この試合以降、DFラインの真ん中でチームに安定感をもたらしている。全試合フル出場かつ警告「0」の植田直通は言わずもがな、この25歳の守備職人の貢献も見過ごせないだろう。
彼のストロングが発揮された試合は、第20節・サンフレッチェ広島戦があげられる。
空中戦において屈指の強さを誇る広島に対して、エアバトル勝率100%を記録。しかも勝利数「8」と、試行回数も多い。
それに加えて効果的なロングボールも武器として持っており、後方からのフィードにも期待が持てた。
日本での活躍により、7月にはEAFF E-1サッカー選手権で韓国代表デビュー。9月にはアメリカ合衆国遠征にも招集され、ヨーロッパで活躍するキム・ミンジェやイ・ガンインらと共にピッチに立った。
予期せぬ形で出番が回ってきたキム・テヒョンは、12月9日に自身のインスタグラムを通じて「来年もみんなで戦おう!」と述べている。
そろそろ欧州からの注目も避けられない存在になりそうだが、今のところの未来は引き続き鹿島にあるようだ。

