2025明治安田Jリーグの全日程が終了した。鹿島アントラーズが9年ぶりにチャンピオンの座に輝いたJ1は、年間総入場者数が過去最多となり、未曽有の熱狂に包まれた。鹿島のホームゲーム平均入場者数も27,401人で歴代最高。過去に類を見ない熱量が常勝軍団を後押しした。今回は、鹿島のホームゲームにおいて最多動員を記録した試合をランキング形式で紹介する。※情報は12月17日時点[4/5ページ]
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2位:横浜F・マリノス戦(第38節)
観客数:37,079人
開催地:メルカリスタジアム
開催日:2025年12月6日
柏レイソルとの勝ち点差は「1」。2025明治安田J1リーグのタイトルの行方は、第38節(最終節)まで持ち越された。
首位の鹿島アントラーズと2位の柏は共に連勝で最終節へ。勝てば優勝が決まる一戦のために、37,079人がメルカリスタジアムを訪れた。
同スタジアムで行われた試合の中では、今季最多入場者数である。
大観衆の歓声を味方に躍動する鹿島は、序盤からマリノスを圧倒。ポゼッションで優位性を確保し、セカンドボールもうまく回収した。
各ポジションの選手たちが自身のタスクを全うし、2ゴールの活躍を見せたレオ・セアラだけでなく全員がハイレベルな働きを見せた。
Jリーグがシーズン終了後に早川友基へ年間最優秀選手賞を授与したが、この試合においては彼の仕事はほとんどなかったほどだ。
85分までに鹿島はシュートを10本放ったが、マリノスは枠外も含めて「0」。その事実からも、一方的な試合展開だったことが分かる。
試合終了間際に失点を許したものの、この日までリーグ戦4連勝と勢いに乗っていたチームに2-1で勝利した。
タイムアップの笛が鳴ると、37,079人も歓声をあげる。ピッチ上では選手たちが抱擁を交わし、スタジアム全体が歓喜に沸いた。
この試合の動員もあわせ、2025シーズンにおける鹿島のリーグ戦総入場者数は52万615人。以前の最多記録だった1995シーズンの49万7,665人を上回る観客数だった。
1995年の鹿島はブラジル代表のレオナルドやジョルジーニョらが在籍しており、黒崎比差支や本田泰人などサッカー日本代表に名を連ねる選手も数多くいた。その上、試合数も当時のほうが多い。
9年ぶりのタイトル奪還は喜ぶべきことだが、Jリーグ黎明期から堅調な歩みを進めるクラブの足跡こそ、称えられてしかるべきなのかもしれない。

