2025シーズンの明治安田J3リーグは全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J3の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[2/5ページ]
——————————
14位:FC大阪
本拠地:東大阪市花園ラグビー場
収容可能人数:2万6,443人
平均入場者数:2,698人
FC大阪は、2025シーズンのJ3リーグで1試合平均2,698人を動員した。前年から約9%の上昇を記録したが、シーズンの最後までスタジアム問題に悩まされた一年でもあった。
FC大阪は、「東大阪市花園ラグビー場(花園)」を本拠地として使用している。
第14節の鹿児島ユナイテッドFC戦は5,163人と大勢の観客が訪れ、ホーム最終戦の高知ユナイテッドSC戦ではシーズン最多となる5,286人を動員した。
しかし、花園を使用できないときは動員が大きく落ち込んだ。
第10節・ザスパ群馬戦は、和歌山県の紀三井寺公園陸上競技場で開催され、観客数はわずか374人と、今シーズンのリーグ最少を記録。後半アディショナルタイムの逆転劇が展開されたが、それを見届けた観客はごくわずかだった。
シーズン終盤の第31節・FC琉球戦と第35節・AC長野パルセイロ戦は「たけびしスタジアム京都」で行われ、観客数はどちらも1,000人を下回った。
いずれも平日開催だったが、本拠地から1時間以上かかる他府県での開催が、動員に大きく影響したことは否めない。
FC大阪は最終的にJ3で3位となり、本来であれば花園でJ2昇格プレーオフを戦える立場にあった。しかしスタジアムの使用が叶わず、プレーオフはガイナーレ鳥取の本拠地「Axisバードスタジアム」で行われ、決勝でテゲバジャーロ宮崎に敗れて昇格を逃した。
FC大阪は改修工事を行うことを前提に花園をホームスタジアムとして使用することを許可されているものの、未着工の状態が続いていることが問題になっている。
本拠地問題がなければ…、昇格プレーオフも地元のファンの前で戦えていたら——。そう考えたくなる結末だった。

