2025明治安田J1リーグを制し、国内最多の21冠目の栄光を手に入れた鹿島アントラーズ。“常勝軍団”の歴史は一朝一夕では成立せず、リーグ初優勝を果たした1995年から現在まで、様々なレジェンドが活躍してきた。サッカーのスタイルが変遷する中で、今こそ鬼木達監督のチームで見たい選手がいる。今回は、鹿島に在籍したことのある選手の中で、現在ならばより実力を発揮できそうな選手をランキング形式で紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照[2/5ページ]
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4位:カイオ
生年月日:1994年4月19日
在籍期間:2014年1月~2016年7月
通算成績:100試合27得点16アシスト
ブラジル・サンパウロ出身のカイオは、千葉国際高等学校を経て、2014年に鹿島アントラーズに加入した。
シーズン開幕直後は出番が限られていたが、リーグ初スタメンを飾った第6節・ガンバ大阪戦でゴールをマーク。チームの2-0勝利に貢献した。
当初は体の線の細さを懸念されたが、以降はデビューシーズンにも関わらず主力として名門の攻撃をけん引。J1で8ゴール5アシストを記録し、同年のベストヤングプレーヤー賞を受賞した。
翌2015シーズンも10ゴール6アシストとさらに結果を出し、いよいよ各クラブにとって明確な脅威となった。
恐れられていた部分の多くは鋭い突破とフィニッシュワークだったが、即時奪回やハイプレスにおける強度の高さも特筆すべきものがあった。
たとえば2016シーズンのJ1第5節・川崎フロンターレ戦。この試合は1-1のドローに終わったが、明確に鹿島が圧倒していた。
後ろからビルドアップを試みる川崎に対し、鹿島は連動するハイプレスでパスの出しどころを限定。カイオも相手の右サイドバックに効果的な対応を見せ、その上でゴールも決めた。
インテンシティの高さはいつの時代の鹿島にとっても必須項目だが、その基準をクリアしつつ得点に直接関与できるタレントは不可欠な存在だ。
そのクオリティは海を越えてとどろき、2016年7月にUAEのアル・アインへ完全移籍で加入。ポルトガルの強豪・ベンフィカを挟み、現在は再びUAEに戻り、2024年には帰化選手として同国代表デビューも果たした。
たった2年半で凄まじいインパクトを残したブラジル人ウインガー。その完成形をJリーグで見たかったファン・サポーターも多いはずだ。

