「2026 ベガルタ仙台 新加入選手記者会見」でフォトセッションに臨む森山佳郎監督たち【写真:小林健志】
昨季は多くの期間でJ1昇格プレーオフ圏内を維持しながら、最終節でいわきFCに敗れ、7位でプレーオフ進出を逃したベガルタ仙台。郷家友太をはじめ、主力選手の移籍もあった中、森山佳郎監督は今年で就任3年目を迎える。百年構想リーグをチャレンジの場と捉え、既存戦力の底上げや戦術の引き出しを増やし、8月からのJ2リーグ開幕に備える構えだ。(取材・文:小林健志)[2/2ページ]
1年前倒しでプロ入りを果たす中田有祐にかかる期待
阪南大学から今季、ベガルタ仙台に加入したFW中田有祐【写真:小林健志】
とりわけ、若手選手をもっと積極的に起用していくことは、百年構想リーグでの重要なミッションとなるだろう。
そんな若手の中で期待がかかるのは、昨季、阪南大学に在籍しながら、2027年からの仙台加入内定を勝ち取り、JFA・Jリーグ特別指定選手として登録されたFW中田有祐だ。
中田は昨年6月15日の第19節・山形戦でデビューすると、相手陣内でファウルを受け、そこで得たMF武田英寿の直接フリーキックが決勝ゴールとなる、最高のデビュー戦を飾った。
以後、シーズン終盤までコンスタントにベンチ入りし、アシストも決めるなど、J2リーグ戦12試合に出場した。今年4月に阪南大の4年生となる中田は、サッカー部を退部し、当初の予定より1年前倒しでのプロ契約を勝ち取った。さらには、キャプテン、副キャプテンに加え、新たな役職となる「ヤングリーダー」に任命された。
「ちょうど1年前のキャンプから仙台の方に参加させてもらって、加入内定が決まった段階で、近年、阪南大学も他の大学のみなさんもそうですが、1年前倒しでプロの舞台に飛び込む選手が増えて来ていたので、自分もそうやって1年でも早くという気持ちがありました。
実際に試合にも絡ませてもらって、日々を仙台で過ごす中で、レベルの高い日常を過ごした方が自分の成長につながるなという思いはあったので、1年前倒しという決断をさせていただきました」
今年からプロとなる中田は、自らを成長させたいと強い覚悟を語った。
昨季は途中出場が多かったが、先発出場でも結果を出せるようになれば、ポジション争いはさらに激化し、チームの総合力が上がってくる。
今夏のJ2リーグ開幕前には、外国籍選手の加入なども含めて、さらにチーム編成が変わっていく可能性もあるが、まずはこの半年間は中田のように戦力として計算できる若手選手を一人でも多く増やしたい。森山佳郎監督の育成手腕が大きく問われる半年間になりそうだ。
(取材・文:小林健志)
【著者プロフィール:小林健志】
1976年生まれ。静岡県静岡市清水区出身。清水東高を卒業。2006年より宮城県仙台市を拠点にフリーライターとしてサッカーの取材を始め、ベガルタ仙台(2006年から)、福島ユナイテッドFC(2016年から)といったJリーグクラブの取材の他、育成年代などなど幅広いカテゴリーで取材を行っている。ライター業と共に、2012年より仙台市内の私立高校で非常勤講師として理科の授業、2021年より仙台市内のスポーツ関連の専門学校で『スポーツメディア論』などの授業も担当している。
Xアカウント:@cobatake
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