湘南ベルマーレは1日、ベルマーレクラブカンファレンスを行い、その後に塩田徹代表取締役会長、大多和亮介代表取締役社長、眞壁潔取締役が報道陣の取材に応じた。J2から再出発を図る湘南は、オフに社長と会長が交代に。責任企業との関係を巡る一連の騒動を受け、経営方針などについて説明が行われた。(取材・文:加藤健一)[2/2ページ]
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「そういう人材に入ってきてもらおうと動いている段階」
眞壁氏は、大多和社長、坂本前社長と詰めたJ1残留を前提としたシビアな収支シミュレーションの結果だったと説明する。
「入場料収入は箱の上限があるので盛れない。そうするとスポンサーや移籍金になる」
Jリーグが発表する湘南のホームスタジアム・レモンガススタジアム平塚の入場可能数は15380人。コロナ禍の制限が採れた2023シーズン以降、湘南の平均観客動員数は11000人以上で推移する中、入場料収入の大幅な増収は見込めない。
そんな中、湘南はこれまでも、移籍金収入として、年間3.5億円程度を見込んでいた。その実績を踏まえ、「少し厚めに見込んだ」のが実情で、鈴木淳之介の移籍に際しては、2億1000万円の移籍金が入ってきたという。
「やろうと思ってできるものじゃない。それがたまたま重なって、結果的にそう見えてしまった」
この判断は、当時の坂本社長と大多和副社長が「何としてもJ1に残る」ために下したものであり、後から見れば誤解を生む形になったが、意図的な操作ではないと強調した。
湘南に限った話ではないが、今後のクラブの課題として、眞壁氏は移籍する選手の違約金をしっかりとれるスキームを作ることを挙げる。これは、昨年12月の大多和社長の就任記者会見で述べられていたことと重なる。
「やはり今後、どれだけ直接海外へ行くかということにも、いくつか(クラブとして)すべきポイントがあると思っている。そういう(交渉ができる)人材に入ってきてもらおうと動いている段階」
大多和社長は今回の会見で「それだけではないんですけど」と前置きしつつ、具体的な言及は避けたが、海外クラブや選手代理人と対等に交渉できる人材の確保へ動いていることを明かしている。
2018年4月より責任企業を務めるライザップと湘南の関係は、ひとまず経営陣の交代という形で改善の方向へと進むこととなった。それが正しい方向かどうかは、今後のクラブの動向次第といったところだろうか。
(取材・文:加藤健一)
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