
川崎フロンターレの脇坂泰斗【写真:Getty Images】
明治安田J1百年構想リーグ第1節が8日に行われ、川崎フロンターレは柏レイソルと対戦し、5-3の撃ち合いを制した。足をつりながらもゴール前へ走り切った脇坂泰斗の姿は、チームを率いる覚悟そのものだった。今季も託されたキャプテンマーク。その重みを受け止めながら、脇坂はなお自らの理想を追い求めている。(取材・文:菊地正典)[2/2ページ]
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「全てにおいて欠点のない選手に…」

川崎フロンターレの勝利に貢献した脇坂泰斗【写真:Getty Images】
まずは開始早々の4分に果敢にミドルシュートを狙うと、そのこぼれ球を拾った伊藤達哉が先制点となるPKを獲得する。
2点リードで迎えた25分には、オフ・ザ・ボールの動きで相手を振り切って伊藤のパスを受けると、エリソンのクラブ史上最速ハットトリックとなるゴールをアシストした。
また、序盤はFWのエリソンと並ぶように最前線、途中からはポジションを少し下げて1.5列目の位置、紺野和也に代わって大関友翔がピッチに入った74分以降は右サイドハーフとして守備でも奔走。その成果が12kmを超える走行距離として出た。
そして、後半アディショナルタイムにゴールを決める。
決勝点ではないものの、昨季のルヴァン杯準決勝で2戦合計4-1からの大逆転負けを喫するなど、1点差では最後まで何が起きるかわからない中、試合を決定づけるゴールとなった。
何より、足をつってもなおゴール前にスプリントし、シュートを打ち切る姿は、誰よりも際立とうとする意志を体現するようだった。
だが、脇坂に充足感はない。
「もっとピッチで際立たないといけないと思いますし、今日は足りなかった。出せた部分もありましたけど、2、3回ミスもしてしまいました。
まずはミスをゼロにすることを基準として、もっとアシストやゴールを積み重ねたいですし、守備でも貢献したい。最後のような総力でも頑張りたいし、全てにおいて欠点のない選手になりたい」
プロ9年目、31歳になるシーズンにおいても、脇坂は崇高な理想を追い求める。
(取材・文:菊地正典)
【著者プロフィール:菊地正典】
福島県出身。埼玉大学卒業後、当時、日本最大級だったサッカーモバイルサイトの編集・ライターを経て、フリーランスに。主にサッカー専門新聞『EL GOLAZO』の記者として活動し、横浜FC、浦和レッズ、ジェフユナイテッド市原・千葉、横浜F・マリノス、川崎フロンターレの担当記者を歴任。著書に『浦和レッズ変革の四年 〜サッカー新聞エルゴラッソ浦和番記者が見たミシャレッズの1442日〜』(スクワッド)、『トリコロール新時代』(スクワッド、三栄書房)がある。Xのユーザー名は@masanorikikuchi
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