サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングの51位から60位を紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。[1/5ページ]
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60位:高知ユナイテッドSC(18)
2025リーグ戦成績:18位(J3)
2025シーズンホームグロウン人数:0人(52位タイ)
2025リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:2,406人(56位)
2024年度営業収益:約2億円(60位)
2025年度のパワーランキング最下位は、高知ユナイテッドSCだった。
JFLからの昇格組でJ3初挑戦となった2025シーズンは、秋田豊監督体制でスタート。シーズン中盤に8位まで順位を上げた時期もあったが、パワハラ騒動で9月に辞任するなど、クラブ内での混乱もあり、18位でフィニッシュした。
パワーランキングの合計ポイントは「18」。59位と12ポイントもの大差がついた結果は、Jリーグという舞台で戦い抜くための根本的な体力が、発展途上であることを示している。
最大の壁は、飛び抜けて小規模な経営体制だ。
2024年度の営業収益は約2億円。同時期にJFLから昇格した栃木シティ(約3.5億円)と比較しても、その資金力不足は明白である。
この予算規模では育成組織への投資も限られ、ホームグロウン選手は0人に留まっている。
J3昇格を機にカシオ計算機をメインパートナーに迎えて体制を強化しており、2025年度にどこまで収益を伸ばしているかに注目だ。
それでも、初のJリーグ参入に高知県が沸いたのは確かで、2025シーズンのホームゲーム平均観客数は2,406人を記録。J3最下位クラスのクラブ規模を考えれば、まずまずの集客力を発揮していると言える。
前述のとおり、ホームグロウン選手は不在だが、2023年から高知でプレーしている佐々木敦河は高知県出身で、2024年から背番号10をつけており、地元選手がいることはファンにとっても応援をする理由になるだろう。
佐々木は2月8日の明治安田J2・J3百年構想リーグ開幕戦のカターレ富山戦で初ゴールを記録しており、看板選手の躍動は、ファンにとっての希望だ。
J3の荒波に揉まれ、現在地を突きつけられた高知。まずは2025年に得た経験を糧に、収益構造の改善とファンベースの拡大を急ぐ必要がある。

