
横浜F・マリノスの木村卓斗【写真:Getty Images】
横浜F・マリノスは3月14日、明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第6節でジェフユナイテッド千葉と対戦し、2-0で勝利した。大怪我を乗り越えて、今月初めに練習試合で実戦復帰を果たし、前節のFC東京戦で途中出場ながら持ち味を出していた木村卓斗。トップカテゴリーで初先発となった25歳がピッチで示したかったものとは。(取材・文:竹中愛美)[2/2ページ]
「自分は何者かを示したい一心だった」。主力を突き上げる存在へ
今季初先発で存在感を放った横浜F・マリノスの木村卓斗【写真:Getty Images】
「仕方ないで済ませたくないし、ピッチに立っている以上は怪我とか、僕の個人的な背景は関係ないと思うので、そこの覚悟をもっと持って、日頃からトレーニングしていかないとまずいなと思いました」
木村が言うように、試合に勝って反省できるのは良いことだろう。およそ1年ぶりに本拠地・日産スタジアムでプレーしたことで何か胸に来るものはあったのだろうか。
「もっと感慨深い気持ちになるのかなと思ったんですけど、僕はそれより、“もっとやってやるぞ”とか、膝とかはあんまり気にしてなくて。自分は何者かを示したい一心だったので、やっとそのチャンスが来たことを大切に噛み締めながらという感じだった」
そのメラメラした気持ちは、木村のプレーを見た者ならば、伝わったはずだ。
冒頭の「僕はこういう選手だと表現することを一番意識しました」と木村が言うように、木村がピッチで示したものはマリノスにとっても大きな意味があるように思う。
「試合に出ていないよりかは(自分が何者であるか)示せたと思います。でも、これで満足してしまうと、これ以上のプレーは出せない。
満足できるプレーをもっと出せると思うので、本当に過信せずに地に足をつけて(いたい)。『きょうだけ気合が入っていたね』と言われるのが一番嫌なので、これが最低限になっていけるように、もっともっと僕が突き上げていきたいなと思います」
復帰して公式戦はまだ2試合。木村自身が何者であるか、示していく戦いははじまったばかりだ。ボランチは喜田拓也や渡辺皓太、山根とポジション争いは熾烈だが、是非とも突き上げていく存在になってほしい。
(取材・文:竹中愛美)
【著者プロフィール:竹中愛美】
1990年、北海道生まれ。Jリーグ開幕で世の中がサッカーブームに沸いていた幼少期、「入会したらヴェルディ川崎のボールペンがもらえる」の一言に釣られて地元のクラブでサッカーを始める。以降、サッカーの魅力に憑りつかれた日々を送ることに。ローカルテレビ局時代に選抜甲子園や平昌冬季五輪、北海道コンサドーレ札幌などを取材し、2025年よりカンゼンに所属。FWだったからか、この限られた文字数でも爪痕を残したいと目論むも狭いスペースの前に平伏す。ライターとして日々邁進中。
【関連記事】
「俺が折れたら終わり」喜田拓也は横浜F・マリノスの逆境にも逃げなかった。「人生において大切なものがたくさん見えた」【インタビュー前編】
「引き受けた時点で自分はどうなってもいい」大島秀夫監督は横浜F・マリノスのために戦うと決めた。J1残留への分岐点とは【インタビュー前編】
横浜F・マリノスのために「戦う準備はしていた」。オナイウ情滋が今季初先発で見せたチャレンジの姿勢。「アタッカーは…」【コラム】