J1百年構想リーグ第7節、ジェフユナイテッド千葉対FC東京が18日に行われた。千葉は1-2で敗れたが、GK鈴木椋大は24本ものシュートを浴びながらもビッグセーブ連発するなど、その存在感を示した。「無理だと言われても、それを止める」。彼の矜持とは。(取材・文:石田達也)[2/2ページ]
「デビューみたいなものだったので…」
「2失点を1失点にできていれば展開は変わっただろうし、そこを求めていかなければいけない、まだまだ練習が足りないと思います」
その後、90+7分のラストプレーとなったFKのチャンスにはベンチからの指示があり、鈴木も最前線へと上がったが、ボールは頭上を越えていき、1-2のままで敗戦となった。
鈴木は出された結果を受け止め前を向く。
「いきなりの出場でしたけど、毎日、自分が出ることを意識しながらしっかりと準備をしていましたし、自分の中ではJ1初出場で、デビューみたいなものだったので、気持ちを新たにこのリーグで戦っていけるGKになれなければいけない。
2失点のうち、無理だと言われたらそれまでですけど、それを止められる、止めなければいけないと思います」
昨シーズンは、新加入のGKホセ・スアレスと、ケガから復帰したGK若原智哉の後塵を拝する形で、リーグ戦では5試合の出場にとどまったが、キーパーチーム最年長としてまとめあげる。
「やることは変わりません」
身長192㎝、体重89㎏の恵まれたサイズに、2012年のプロ入りから長い時間をかけてコツコツと磨き上げたセービング技術やクロス対応、コーチング、多彩なキック。
ただ、それだけでなく、貪欲にレベルアップを狙う。
「今年は、よりプレーエリアを広げるじゃないですけど、前に出てボールに関わりながら、守備でも背後へのボールの対応はチャレンジしているところなので、相手をもっと裏返せるよう突き詰めたいと思っています」
ここまでの千葉は勝ち星に恵まれず僅か1勝のみ。7試合で10失点と厳しいシーズンを送っている。
鈴木自身もポジションを確約されている訳ではない。
「ゼロで抑える」ため自分を磨きながら、キーパーチーム一丸となって戦っていく構えだ。
「やることは変わりません。自分たちがやり続けていること、目指しているものに向かって、誰が出ても良いパフォーマンスができるように全員で良い準備をしたいです」
心に根差した決意を、鈴木は感謝の気持ちと共にピッチ上で表現していく。
(取材・文:石田達也)
【著者プロフィール:石田達也】
千葉県出身。浦和や千葉を中心にJリーグやアマチュアスポーツまで幅広く取材。サッカー専門誌、地域情報誌などにも多数寄稿。「職業サッカークラブ社長」(ベースボール・マガジン社)などの書籍編集を担当。「浦和ACL戦紀」(ELGOLAZO BOOKS)共著がある。
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