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J1 1か月前

【英国人の視点】ジェフ千葉が痛感するJ1での差「まずはその数字だけ目指して」「すべてがスカウティングどおりに進むわけではない」

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images
ジェフ千葉FW石川大地
ジェフ千葉FW石川大地【写真:Getty Images】



 17年ぶりにJ1昇格を果たしたジェフユナイテッド千葉だが、待ち受けていたのは厳しい現実だった。ここまで明治安田J1百年構想リーグでは4試合を戦い、2PK敗、2敗の勝ち点2で最下位に沈む。彼らは今まさに、J1との差を痛感しているところのようだ。(取材・文:ショーン・キャロル)[1/2ページ]
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勝利が遠いジェフ千葉

百年構想リーグのジェフユナイテッド千葉
ジェフユナイテッド千葉【写真:Getty Images】

 ジェフユナイテッド千葉は昨年のJ2プレーオフを制し、大きな歓声に包まれる形でJ1に復帰したが、1部復帰後のスタートは厳しいものとなっている。

 同じく昇格した水戸ホーリーホックとV・ファーレン長崎がすでに勝利を挙げているのに対し――水戸にとってのJ1初勝利は、2月22日にジェフを相手にPK戦で挙げたものだが――千葉は未だ2026年初勝利を挙げられていない。

 直近ではFC町田ゼルビアに敵地で2-1と敗れた。その試合で勝負を分けたのはわずかな差だった。

 先週金曜夜の町田GIONスタジアムでは、前半45分を町田が完全に支配し、ロングスローからのずさんな守備により相馬勇紀に決定的なチャンスを与え、5分に先制点を許した。


 千葉が町田の縦に速い攻撃を抑えきれず苦しむ中、ホームチームは何度も追加点を奪おうと脅威を見せ、60分を前についにエリキが2-0とした。

 その2失点目に対し、千葉は称賛に値する反応を見せ、印象的に試合へ入り込んでいく。64分には石川大地のシュートが谷晃生の上をループしながらゴールに吸い込まれるというやや幸運な形で1点を返した。

 その得点に勢いづく千葉は、町田のプレーに緊張と疲労が入り込みつつあるのを感じながら同点弾を狙って攻めた。しかし、最終的には4試合で3度目のPK戦に持ち込むだけの質や運を欠いていた。

ジェフ千葉に欠けているもの

鈴木大輔
ジェフ千葉DF鈴木大輔【写真:編集部】

「これ(理由)は1つではないと思っていて、ほんのちょっとのことが多分めちゃくちゃ大きい気もしている」と石川は、今季ここまでチームに足りていない部分を問われて語った。

「自分たちがゴール前の決定力だったり、ちょっとずつパスがずれるところだったり。今日の試合で結構あったので、そのちょっとずつの差を埋めていけば、勝利という結果は見えてくれるかなと思います」

「J1に限らず、前半のところで簡単に失点してしまうと難しいゲームになる。そこはもっとチームとして早い時間帯で失点しないように、もっともっと突き詰めていかないといけないなと思いました」


 これにはチームメイトの鈴木大輔も完全に同意している。試合を自分たちのものにするためにはより安定したレベルを見つけなければならないことを理解していた。

「勝負のポイントとなるところで得点できるか、失点するか。みたいなところでポイントを取られている」と36歳は語った。

「全部フルでパワーを使わざるを得なくなっていて、最後のところでちょっと余裕が欠けているのかなとは思う。そういったところは自分たちが余裕を持ってゲームを進められるように、もしかしたら内容のところでもっと早く準備したりとか、細かいところで改善できるところはあると思っている。とにかく最後の勝負が決まるところでどれだけ余裕を持っているかというところは肌で感じています」

100%を101%にする作業「簡単じゃないんですよ」

ジェフユナイテッド千葉の小林慶行監督
ジェフ千葉の小林慶行監督【写真:編集部】

 小林慶行監督は試合後、毅然とした様子を見せ、自分たちを信じ続けなければならないと強調した。

「信じる力がなくなったら、自分たちがここまでたどり着いたプロセスを手放してしまうことになる。それは絶対に、チームとしては、クラブとしては避けなければいけないこと」

「すべてがスカウティングどおりに進むわけではない。そうなったときには個の部分は晒されます。その部分をチームとしても上げていかなければいけないですし、個人個人の成長もあります」


「それって簡単じゃないんですよ。選手たちは本当に100%やり続けてくれていると思います。それを101(%)、102(%)と伸ばしていけるかというトライです。それは最初からわかってることなので、それを愚直に続けていきながら競争力を与えられるように」

 町田戦で石川の得点をアシストしたイサカ・ゼインも、千葉が待望の勝利を手にするためには、前線でより決定的な貢献を示す回数を増やさなければいけないと理解している。

「できる部分もありますし、毎試合チャンスは来ている。それを決めるか決められないかの力の差」と、横浜FCやモンテディオ山形でJ2を舞台に活躍してきたウイングは話す。

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