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鈴木優磨とレオ・セアラのポジティブな変化。鹿島アントラーズFW陣が叩き出す驚異の数字と鬼木達監督の思惑【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images
鹿島アントラーズの鈴木優磨とレオ・セアラ
鹿島アントラーズの鈴木優磨とレオ・セアラ【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグEASTは7節を消化し、鹿島アントラーズが2位に勝ち点4ポイント差をつけて首位に立つ。2トップに君臨する鈴木優磨とレオ・セアラは、ここまで4得点を記録。攻守にわたって高い強度を維持する2人を、鬼木達監督はなぜ使い続けるのか。その理由を数字とともに紐解く。(取材・文:加藤健一)[1/2ページ]
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鈴木優磨とレオ・セアラが叩き出す驚愕の数字

 首位を走る鹿島アントラーズ。その強さを語る上で、前線に君臨する2トップの存在は欠かせない。

 鈴木優磨とレオ・セアラ。ともにここまでチーム最多の4得点を記録しているが、その価値はゴール数だけでは測れない。

 攻守両面でチームにエネルギーを供給しているだけではない。FWとしては異例だが、ほぼすべての試合で90分近くプレーしている。

 その変化は、数字にもはっきりと表れている。

 鈴木の90分あたりの走行距離は昨季の約9.83kmから約9.66kmとほぼ横ばいだが、スプリント回数は約12.9回から約15.9回へと大きく増加した。レオ・セアラも同様に、走行距離は約10.26kmから約10.66kmへ増加し、スプリント回数も約14.3回から約15.6回へといずれも向上している。


 1試合あたりのプレータイムが大幅に伸びているにもかかわらず、90分あたりの走行距離はほとんどかわっていない。そして、スプリント回数はいずれも大きく増加。これは驚異の数字と言っていいだろう。

 単に走るだけではない。より局面に応じた強度の高い動きが増えたことで、前線からの守備がチーム全体の安定感を支えている。

「自分たちが前線から激しいプレスをかけて、チームとしてやるべきことを統一できている」

 レオ・セアラの言葉が示す通り、2トップは守備のスイッチでもある。前線から圧力をかけ続けることで、相手に自由を与えない。その積み重ねが、失点の少なさにもつながっている。

なぜ鬼木達監督は2人をピッチから下げないのか?

鹿島アントラーズ、鬼木達監督
鹿島アントラーズ鬼木達監督【写真:Getty Images】

 昨季の31失点はリーグ2番目の少なさ。年間MVPを受賞したGK早川友基とセンターバックの植田直通の貢献度は言わずもがな、鹿島のサッカーを実現するためには、前線からのプレスは不可欠となる。

 今季は7試合でわずか3失点。流れの中からは1度しか失点していない。

 そして、この2人の価値を最も端的に表しているのが、試合での彼らの振る舞いだ。

「代えてもいいようなパフォーマンスの時もありました。ただ最後はやっぱり頑張りきれる」

 鬼木達監督はそう語る。


 昨季を見てもわかる通り、鬼木監督は攻撃面で圧倒的な存在感を放つ2人でさえ、パフォーマンスが落ちると見るや間髪入れずに交代選手を送り込んでいた。

 それでも今季は両者をピッチに立たせ続けている。90分間、常に完璧なプレーを続けることは難しいかもしれない。それでも最後までピッチに立ち、走り、戦い続ける。その姿勢がチームにエネルギーを与え、勝利を手繰り寄せる。

「エネルギーというか、パッションというか、そういうものを見せられる選手がピッチには必要」

 鹿島の2トップは、まさにそれを体現している。

 ただ、これをシーズン通してやり続けることは難しい。もっとも、指揮官の視線はその先にも向けられている。

現れた3人目のFW

鹿島アントラーズ、田川亨介
鹿島アントラーズFW田川亨介【写真:Getty Images】

「いろんな選手が活躍してもらわないと困ります。前線は(田川)亨介を含め、(徳田)誉もそうですけど、いい選手がいます」

 今後は気温も上がっていき、前線の負担は大きくなっていく。だからこそ、彼らに続く存在の台頭が不可欠になる。

 FC町田ゼルビア戦で先発起用された田川は、持ち前のスピードと動き出しで攻撃に変化をもたらし、アシストという結果も残した。鬼木監督も「あの3人は誰が先発でもおかしくない」と語っていることからも、評価の高さがうかがえる。

 町田戦で64分から田川に代わって途中出場したチャヴリッチは、後半アディショナルタイムにゴールを決めた。


「監督にとってはもしかしたら頭が痛い悩みかもしれないですけど、いい悩みなのかなと思っています」

 競争を歓迎するチャヴリッチは、両サイドだけでなく、2トップの一角でもプレー可能だ。

「自分は日本にストライカーとして、フォワードとして来ているので、そういう意味では点が決められたこと、まだその感覚が残っていたことも嬉しく思います」

 そして、徳田誉もまたチャンスをうかがう一人だ。

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