横浜F・マリノスの樋口有斗【写真:編集部】
横浜F・マリノスは4月18日、明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第11節で川崎フロンターレと対戦し、1-2で敗れた。今季2度目の3連敗と苦しい状況が続く中、大卒1年目ルーキーの樋口有斗がプロデビューを果たした。短い出場時間ながらも、実戦で得たことを今後の糧にしていく。
樋口有斗がJ1デビューで得たこと
「出場したことは嬉しいですけど、短い時間でも結果を残せなかったのと、失点のところはもう少しはっきりとしたプレーをしなければならなかった。自分の未熟さが出たなと思います」
後半アディショナルタイムでの出場となり、ピッチに立っていた時間はわずか5分くらいだろうか。
樋口有斗は中部大学3年次の昨年、横浜F・マリノスへ飛び級での加入を決めた。満を持して臨んだシーズンだったが、キャンプ中に負傷。右膝内側側副靱帯損傷で開幕から出遅れていた。
怪我から復帰後は4月5日の柏レイソル戦、11日の前節・FC東京戦でベンチ入りを果たすも、出番はなかっただけに、出場したいという気持ちは増していった。
「試合が始まる前とか、試合に出たらめちゃくちゃ緊張するんだろうなと思っていたんですけど、思ったよりも“なんかやってやろう”という気持ちの方が強くて、そんなに緊張しなかった。緊張せずにモチベーションが上がる、良い状態だったなと思います」
その言葉通り、“なんかやってやろう”という姿勢がプレーにも表れていたように思う。サイドで近藤友喜からの縦パスに抜け出した樋口は、ペナルティエリア内にいた味方へラストパスを送る。
ニアにはテヴィスが、ファーには浅田大翔が、それぞれ構えていたが、パスは相手DFにクリアされてしまった。通っていれば、決定的な場面だった。
「1-1の場面で自分が絶対に試合を決めるという気持ちで入ったんですけど、それでも最後の質だったり、あそこのクロスの場面で通し切る力だったりは全然足りなかったなと思います」と悔しさを滲ませた。
さらに、90+8分、川崎フロンターレに勝ち越し点を奪われた場面。コーナーキックからゴールを狙ったが、川崎がクリアしたこぼれ球に反応した樋口が味方にパスを送ったところをカットされてしまった。
「本当に点を取りに行く気持ちが強すぎて、あそこの場面で(ボールを)繋ぐ選択をしてしまった。その繋ぐ選択肢がミスだとは思わないですけど、しっかり繋ぎ切らないといけないと思います。あんなプレーをするんだったら、もっと大きくはっきりとしたプレーが求められますし、どちらにしろ、技術や考えが足りなかったなと思います」
樋口の狙いは敵陣にいた味方へのパス。「(井上)太聖君に優しいボールで出そうとしたんですけど、ちょっと高めに上がっちゃって、1個奥になってしまった」という。
短い出場時間の中でも得られたものは大きかったはずだ。
「きょうのミスはもうどうやっても取り返せないと思うので、これを糧にして、来週こういうミスが絶対にないように、次は自分が勝負を決め切るところと、結果を残すところに繋げられればいいなと思っています」
(取材・文:竹中愛美)
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