
北海道コンサドーレ札幌の長谷川竜也【写真:Getty Images】
まさに仕事人と言える働きだった。北海道コンサドーレ札幌が首位のいわきFCをホームに迎えた第12節。0-1のビハインドからアディショナルタイムに2発を叩きこみ、大逆転勝利を飾った。その立役者の一人が2ゴールを演出した長谷川竜也だ。確かな技術と戦術眼を武器に数々のタイトルを経験してきたドリブラーもプロ11年目の32歳を迎えた。この一戦は改めて、その存在の大きさを示すものとなった。(取材・文:黒川広人)[2/2ページ]
明治安田J2・J3百年構想リーグ・地域ラウンド第12節
北海道コンサドーレ札幌 2-1 いわきFC
大和ハウス プレミストドーム
若手にチャンスが与えられる傾向の強い百年構想リーグだが…「僕自身も求められていると思うので」

プロ11年目のシーズンを送っている北海道コンサドーレ札幌の長谷川竜也【写真:Getty Images】
「ベテラン選手が若い選手に声をかけて、一緒に自主練をしたり、経験を伝えたりしている姿も見られました。僕らが教えるのはおこがましいんですけど、やっぱり“伝える”と“教える”は似ているようでニュアンスが違うというか。伝えているつもりでも客観的に見ると教えているように見えてしまう。
僕らはコーチではないのに、そこまでやる必要があるのかという考えも正直あると思います。ただ、教えることも伝えることもすごく大事なことですし、経験を伝えることは若い選手の糧になる部分もあると思うので。そういった意味で、そのあたりの認識のズレのようなものが少しずつ減ってきたのかなと感じています」
その後、磐田戦からいわき戦までチームは5勝2敗と上昇気流に乗り出した。若手にチャンスが与えられる傾向の強い特別シーズン。それでも長谷川は来るべきときに備え続ける。
「自分を使ってもらえれば、こういうプレーができるというのを示し続けたいです。いつ使っても計算できるプレーをしてくれるという部分を、特にベテランの選手たちは求められていると思うし、僕自身も求められていると思うので。
スタメンで出ようが、サブで出ようが、たとえ、試合に出なかろうが、自分の質をこの期間、絶対に落とさないで次のシーズンにつなげていきたい気持ちが一番強いです」
どんな状況でも役割を全うする。その存在の大きさは計り知れない。
「まずはどんな状況でもチャンスが来たときに、自分の良いプレーを見せられるように。そして、質の高いプレーを出し続けられるように。常に良い準備をしていきたいなと思います」
長谷川は虎視眈々と、次に訪れる瞬間へ向けて牙を研ぎ続けている。
(取材・文:黒川広人)
【著者プロフィール:黒川広人】
北海道出身。大学卒業後、フジテレビで番組制作を担当。2018年よりDAZNにてJリーグ関連の番組制作に携わる。2022年からは株式会社dscに所属し、Jリーグ、Jクラブ、WEリーグをはじめとする各種スポーツ団体の映像ディレクション業務を担当。また、地元・北海道を中心に学生年代の取材活動も精力的に行う。
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