
ジュビロ磐田の角昂志郎【写真:Getty Images】
三浦文丈監督体制で再出発したジュビロ磐田は、苦しみながらも勝利を積み重ねている。その中で存在感を示しているのが、ダブルキャプテンの一人である角昂志郎だ。松本山雅FC戦では自ら獲得したPKを決めて同点に導き、さらにPK戦でも冷静に沈めて勝利に貢献。若きキャプテンが示した勝負強さと、その先に見えるチームの現在地とは。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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「危険なプレーをしようと…」

ジュビロ磐田の川島永嗣【写真:Getty Images】
「最初、クロスをワンタッチで上げようと思ったんですけど、相手が結構な勢いでボール取りに来ていた。
自分の方が先にボールに触れる自信がありましたし、触ったエリアがペナルティエリア内ということも理解していたんで、『危険なプレーをしよう』と狙いに行った結果、PK獲得につながりました」。
そして試合はPK戦決着となった。磐田は3番手の植村洋斗が失敗したが、松本も4番手の藤枝康佑が失敗。5人が終わっても勝負がつかず、7人目に突入。
松本の白井達也が外し、磐田はラストキッカーの吉村がゴールし、最終的に磐田が6−5で勝利。三浦体制2連勝という結果を手に入れたのだ。
角も6番目に登場。1試合で2度のPKというのはプレッシャーのかかるものだが、本人は「いつも川島永嗣選手と練習しているんで、それに比べたら(重圧や難しさは)全然だった。永嗣さんは圧があるんで、その中で練習しているのは大きいですね」とキッパリ言い切り、確実にシュートを沈めていた。
今季の磐田は43歳の川島と23歳の角のダブルキャプテン体制を取っているが、大ベテランが帯同しなかったこのゲームで、若きリーダーは最後までブレることなく勝利に突き進んだ。
シュート数は松本の9本に対し、磐田は6本と正直、内容的には厳しいものがあったが、それでも勝ち点2を手にしたのは大きな意味がある。
彼自身もキャプテンとしての重責をしっかり果たしたと言っていい。
「苦しい中でも負けなかったのは大きい」

ジュビロ磐田の角昂志郎【写真:Getty Images】
「今日はメンバー全員入れ替えという難しい中、選手の良さを存分に発揮しようと話をしていましたけど、それがなかなかできなかった。山雅のサッカーに付き合いつつも、どこかで自分たちのサッカーに持っていかなきゃいけないと思うので、そこの使い分けが大事になってくる。
次のいわきFC戦でもそこが重要になると思います。今回、苦しい中でも負けなかったのは大きいので、それを次につなげたいですね」
角は前向きな発言をしていたが、今の磐田は何よりも結果にこだわらなければいけない。
4月4日のヴァンフォーレ甲府戦から5連勝(PK勝ち2試合を含む)で、勝ち点を18まで引き上げたのは確かに大きな前進だ。
EAST-Bの順位は8位と下位のままだが、首位・甲府との差は「8」で、ここから連勝できれば一気に上位に浮上するのも可能なはず。
そうなるように攻守両面で改善を図り、自分たちが主導権を握れるように仕向けていくべきだろう。
角もここ最近は出番が減りつつあったが、この活躍で大型連休の連戦はコンスタントにピッチに立つ可能性も高まった。
今の彼には、守護神・川島とのダブルキャプテン体制で三浦新体制の磐田をポジティブな方向へけん引していくことが強く求められている。
(取材・文:元川悦子)
【著者プロフィール:元川悦子】
1967年、長野県生まれ。94年からサッカー取材に携わり、ワールドカップは94年アメリカ大会から2022年カタール大会まで8回連続で現地に赴いた。「足で稼ぐ取材」がモットーで、日本代表は練習からコンスタントに追っている。著書に『U-22』(小学館)、『黄金世代』(スキージャーナル)、「いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(NHK出版)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)などがある。
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