世代別日本代表――。それは文字通り、同年代の頂点に立つ者だけが袖を通せる「選ばれし証」であり、将来はA代表の中核を担うことが約束されたエリートたちの集う場所だ。しかし、必ずしも順風満帆なキャリアを歩めるとは限らない。今回は、将来を嘱望されながらも、現在Jリーグで燻っているかつての世代別日本代表選手を紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
FW:藤尾翔太(ふじお・しょうた)
生年月日:2001年5月2日(25歳)
現所属クラブ:FC町田ゼルビア
2026リーグ戦成績:10試合0ゴール0アシスト
藤尾翔太は、パリオリンピック(五輪)世代において最もコンスタントに結果を出し続けてきたアタッカーの一人だ。
センターフォワードと右ウイングを高いレベルでこなし、前線からの献身的な守備やポストプレーでチームに活力を与える。その多才さは各世代別代表指揮官から重宝された。
パリオリンピックでは4試合に出場して2ゴールを記録し、FC町田ゼルビアでは2024シーズンのJ1で9ゴールを奪取。着実に実績を積んできた。
だが、五輪という一つの区切りを終え、A代表を見据える段階になって、分厚い壁に直面している。特に得点力の部分がネックになっていると言えそうだ。
2025シーズンは、天皇杯で6試合で5ゴールを挙げ、大会得点王に輝き、町田にクラブ史上初となるメジャータイトルをもたらす原動力になった。だが、J1では3ゴールと、前年から大きく数字を落とした。
2026J1百年構想リーグでは10試合に出場してノーゴールが続いており、先発起用は2回のみという現状だ。
藤尾の「万能さ」は誰もが認めるところで、周囲を活かす能力が高いことは間違いない。
しかし、上田綺世らA代表常連組のFWは、それらを高いレベルでこなした上で、得点力や空中戦というFWとしての武器も持ちあわせている。
パリオリンピックでの2ゴール、そして天皇杯制覇で見せた勝負強さは、彼が秘めるポテンシャルの証でもある。だが、現在のように先発の座すら危うい状況で燻り続けると、A代表への道は遠のくばかりだ。

