
ジュビロ磐田でプレーする森岡陸【写真:Getty Images】
カテゴリーとしてはJ2対J3の戦いだった。だが、敵地に乗り込んだジュビロ磐田は福島ユナイテッドFCを相手に大量失点で敗北。序盤を優位に進めたものの、下位チームを相手にバランスの悪さを晒してしまった。守備の統率役としてスタメン起用された森岡陸は、責任感と悔しさをにじませる。(取材・文:河治良幸)[2/2ページ]
「僕も含めて下を向いてしまった」

ジュビロ磐田の三浦文丈監督【写真:Getty Images】
森岡は「もっと全体で声を出して、プレスの行き方を合わせなければいけなかった」と振り返る。
交代選手が入った後に守備の整理ができなかった点についても、「個人の問題ではなくチームで合わせるべきところ」と語り、その中心に立つべき存在として自分自身の責任を強く受け止めていた。
「僕も含めて下を向いてしまった。方向を合わせ切れていなかった」と森岡。その言葉には、単なる失点への悔しさだけではなく、チームをまとめ切れなかったリーダーとしての責任が込められていた。
三浦文丈監督も試合後、チームに漂う“緩さ”を課題に挙げた。
ハーフタイムには過去にも同じような展開で崩れた経験があることを伝え、警戒を促していたという。それでも要所での隙を突かれ、失点を重ねた。
指揮官は、守備のオーガナイズだけではなく、最後に奪い切る個の強さ、球際の激しさも必要だと強調した。
リーグ戦の7試合を残して前任の志垣良監督が退任。残りシーズンを引き継いだ三浦監督は、過密日程のタイミングもあり、ターンオーバーを行いながら、多くの選手にチャンスを与えている。
だが、選手たちが応えられているとは言い難い状況だ。
精神的な弱さを突きつけられた90分

ジュビロ磐田の選手たち【写真:Getty Images】
福島戦は4試合前の松本山雅FC戦に近いメンバー構成での試合だった。森岡は紅白戦などで、主力組以上に良いシーンを作れていた感覚があったと明かす。
だからこそ、この敗戦は痛い。良い流れを作りながら、失点を境に崩れてしまう。
もちろんピッチ上で起きている構造的な問題はあるが、精神的な弱さを突き付けられた90分だった。
磐田のアカデミー育ちで、大卒生え抜き選手である森岡はベンチで見守る試合も多い中で、人一倍声を出してチームを鼓舞する姿や諦めない姿勢が目に付く選手だ。
それゆえにピッチ上で、最終ラインの中央から守備を統率し、ビルドアップの起点として稼働する中で感じた厳しい現実を受け止めて、どうここからに前進してゆくのかを探る必要がある。
このまま立ち止まっている訳にはいかない。
(取材・文:河治良幸)
【著者プロフィール:河治良幸】
東京都出身。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当し、プレー分析を軸にグローバルな視点でサッカーの潮流を見続ける。セガ『WCFF』の選手プロフィールを担当。著書に『勝負のスイッチ』『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』『サッカー番狂わせ完全読本ジャイアントキリングはキセキじゃない』がある。X:@y_kawaji
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