
百年構想リーグに初出場したジェフユナイテッド千葉の田口泰士【写真:Getty Images】
イビチャ・オシム元監督の命日に戦線に復帰した田口泰士。実に約6年5カ月ぶりのJ1のピッチだった。そんな経験豊富なMFはFC町田ゼルビア戦の後だけでなく、全体練習後に合流した日にも取材に応じており、試合後の田口は以前とは全く違う顔をしていた。敗戦後に語られた副キャプテンの想いとは。(取材・文:菊地正典)[2/2ページ]
「いずれこうやって笑顔になれる日が来る」

J1昇格を決めた瞬間の日高大と田口泰士【写真:Getty Images】
例えば、田口を慕う日高大は、精神的な影響も含めて「俺にとって泰士さんの復帰は勝ち点8くらいの価値がある」と言う。
この試合でゲームキャプテンを努めた髙橋壱晟は、「泰士さんがいても、俺が引っ張るという強い気持ちで試合に臨んだ」と明かした。
同時に、田口自身がわかっていることもある。
「感覚という言葉で片付けたくはないですけど、試合を重ねていけば戻っていくものだと捉えています」
今の実力はもとより、J1や日本代表などで豊富な経験を積んでいる田口は、千葉に欠かせない選手だ。
彼がいない、あるいは彼が復調し切っていないこれまでの千葉が見せていたのは、本来の姿ではないとも言える。この日の田口自身が見せたプレーもまた、本来の姿ではない。
16試合を戦って3勝13敗(うちPK戦負け3)でEASTグループ最下位。これまでの結果を見れば、千葉にとって17年ぶりのJ1は苦しい舞台だ。
プレーオフを含めたJ1百年構想リーグ4試合。さらに8月に開幕する2026/27シーズン。結果がどうなるかはわからない。それでも――。
千葉に頼もしい選手がまた一人戻ってきた。それは揺るぎない事実である。
(取材・文:菊地正典)
【著者プロフィール:菊地正典】
福島県出身。埼玉大学卒業後、当時、日本最大級だったサッカーモバイルサイトの編集・ライターを経て、フリーランスに。主にサッカー専門新聞『EL GOLAZO』の記者として活動し、横浜FC、浦和レッズ、ジェフユナイテッド市原・千葉、横浜F・マリノス、川崎フロンターレの担当記者を歴任。著書に『浦和レッズ変革の四年 〜サッカー新聞エルゴラッソ浦和番記者が見たミシャレッズの1442日〜』(スクワッド)、『トリコロール新時代』(スクワッド、三栄書房)がある。Xのユーザー名は@masanorikikuchi
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