
清水エスパルスでプレーする小塚和季【写真:Getty Images】
小塚和季 近年、国立競技場との相性が滅法悪い清水エスパルス。1-2で敗北した24日のガンバ大阪戦を含めて、直近の5試合で勝利無し。中盤が本職の小塚和季は、この日右ウイングとして先発した。国内外8つのクラブでプレーした81番は、来たる新シーズンに向けて「熱量が足りない」と警鐘を鳴らす。(取材・文:榊原拓海)[2/2ページ]
「ゴールに向かう迫力は相手の方が上だった」

清水エスパルスの指揮を執る吉田孝行監督【写真:Getty Images】
「チームのやり方の話は事前に共有されていますが、(イレギュラーが)起きた時に、その現象をピッチの中で、選手たちで解決できるようにならなきゃなと思います」
結果として、試合は1-2の逆転負け。清水は5年連続となる国立競技場でのホームゲームで、またも勝てなかった。
試合後の会見で吉田監督が発した「“ここ”という時にゴールに向かう迫力は相手の方が上だった」との言葉に頷かざるを得ない。
G大阪はスイッチを入れたタイミングでの攻撃の迫力が凄まじく、決定機の数が決して多くなくとも、南野遥海のように仕留め切る選手もいた。
黒星となったG大阪戦をもって、明治安田J1百年構想リーグの地域リーグラウンドは全日程が終了。清水はWESTグループを7位で終えた。
WESTグループ全体が混戦だった影響もあるが、一時は首位が狙える立ち位置につけていただけに、どこか歯がゆい結果にも思える。
一方で、リーグ後半戦の戦いぶりを見る限り、チームにはどこか物足りなさも残った。それぞれの試合で相手の対策が優れていたといった類の話ではない。
チームとして共有しているはずの基準を、90分間やり切れた試合が、どれほどあったかといった話だ。
日韓合わせて、清水を含む8つのクラブでプレーした経験を誇り、酸いも甘いも噛み分けてきた小塚は、この半年間をどのように感じているのか。彼の答えは次の通りだった。
「このまま来シーズンがはじまると…」

アウェイでも体を張る小塚和季【写真:Getty Images】
「まだまだ甘いチームだと感じます。監督・コーチングスタッフが熱量を持ってやっている中で、僕ら選手が、それに追いつけていない。熱量が足りないです」
「こういったゲームを勝ち切れないこともそうですし、全員がもっとサッカーに対して、真摯になって向き合っていく必要があると思っています」
今季はまだプレーオフラウンドが残っている。選手一人一人がこのサッカーの中でひたむきに成長を求めることは、次の試合に向けた準備段階からできるはずだ。そうした点に危機感を抱いているからこそ、小塚は敢えて“警鐘”を鳴らした。
「このまま来シーズンがはじまると、すごくもったいないと思います。もう1度、チームとして、サッカーと向き合っていかないといけないと思います」
決して、悲観的な言葉ではない。このチームは、もっと強くなれる。経験豊富なMFが発した厳しい言葉の裏には、そんな期待も滲んでいた。
(取材・文:榊原拓海)
【プロフィール】
1996年、神奈川県茅ヶ崎市生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科卒。学生時代よりWEBメディアの編集業務にアルバイトとして携わり、2024年よりフリーランスとして活動。現在はサッカー専門新聞『エルゴラッソ』にて清水エスパルスを担当。同メディアを中心に、さまざまな媒体に寄稿している。
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【了】
