カタールワールドカップ(W杯)でPK戦の末に涙をのんでから1286日。日本代表は選手層、経験値、組織力のすべてを積み上げ、北中米W杯で史上最高成績を狙えるチームへと成長した。一方で、三笘薫の欠場という大きな不安材料も抱えている。歴代最強とも評される森保ジャパンは、世界最大の舞台で何を証明できるのか。オランダ代表との初戦を前に、その現在地を整理する。(文:ショーン・キャロル)[2/2ページ]
議論や仮説を重ねる時間は終わった
また、鈴木彩艶と久保は周囲に大きな安心感を与える存在であり、日本の命運はこの2人のパフォーマンスに大きく左右される。
彩艶は圧倒的な存在感と安定感を兼ね備えた最後の砦だ。そしてパルマの守護神がまだ23歳であることは驚くべき事実である。
彩艶が最後に代表戦で敗れたのは、2024年2月のアジアカップ準々決勝・イラン代表戦(1-2)だった。それ以来、日本代表で15試合負けなし。その間に11試合でクリーンシートを達成し、直近3試合も無失点に抑えている。
久保はまだ代表でクラブほどの安定感を発揮できていない。
しかし、その才能に疑いの余地はない。レアル・ソシエダの司令塔にとって、カナダ、メキシコ、アメリカで開催される今大会は、世界にその実力を知らしめる絶好の機会となる。
いくつかの不安材料はあるものの、この日本代表には偉業を成し遂げる可能性がある。だが、もはや議論や仮説を重ねる時間は終わった。
この3年半で数多くの前進を遂げてきた。しかし、この世代もまた、これまでの日本代表と同じように、世界最大の舞台で何を成し遂げるかによって最終的な評価が下されることになる。
(文:ショーン・キャロル)
【著者プロフィール:ショーン・キャロル】
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。
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